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スピーディー末岡のドライビングプレジャー! 第15回

ポルシェのアレはどれだけ速いのか 「911 ターボ」で速度テストを実施!

2021年08月22日 18時00分更新

文● スピーディー末岡 編集●ASCII

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凶悪なパワーだが安心感に包まれる
トルクのバケモノだ!

 本題であるポルシェで速度テストが終わってしまったが、一応自動車レビューなので簡単に走行性能を語ってみたい。ただ、借りてた期間のほとんどが雨だったのでそんなに乗れていないのはご了承願いたい(それでも200km近く走ったが)。

 まず、ポルシェは運動性能の前に車内空間がバツグンにイイ。昔の「職人の仕事場感」があるコクピットも良かったが、上質で居心地がよく、それでいてその気にさせてくれる今の911の車内もいい。

タイトでホールド性の高いドライビングシート。このシートヒーターもあるので、冬も寒くない!

リアシートは倒せるのだが、段差があるのでフラットではない。とはいえ、収納スペースが格段にアップするのはありがたい

後部座席の後ろは荷物置き場ほどのスペース。フルタワーのゲーミングPCが横に倒せば入りそうだ

キーは911 ターボのカタチをしている

統一感のあるスイッチ。なお、上段、左から二番目のスイッチは排気音を野太くさせるもの。とくにパワーは関係ない。男の子が大好きなスイッチだ

シフトレバーはコンパクト。パドルシフトを使ってマニュアルモードで走りたいなら下の「M」を押す

ドライバーに優先権があるであろうカップホルダー。下のパーキングボタンはアクセルを踏めば自動的に解除される

助手席側にもしっかりとドリンクホルダーがあるので、喧嘩になることはない

 911 ターボは2500万円のクルマである。今回の試乗車には、さらに約500万円近いオプションが乗っている。3000万円もするクルマなんだから悪いワケがないでしょ、と若干ハードルあげて乗ったのだが、そのハードルを余裕で越えてきたのが911 ターボ。良いに決まってるとあまり感動しないかと思ったが、その走りの力強さに数百メートル運転しただけで大感動。もともとポルシェはトルクのあるクルマだが、580PSのおかげかアクセルペダルに足を乗せるだけでグググっと進んでいく。全幅が1900mmなので、道が狭いところでは大きさを感じてしまうが、高速道路などではむしろの全幅のおかげで安定感と安心感がある。

ボタンも少なく、シンプルなルームライト周り

このミラーはライトもあるので、お化粧のチェックをするのにいいらしい

 標準装備(モデルによってはオプション)の「スポーツクロノパッケージ」のおかげで、ドライビングモードはノーマル、スポーツ、スポーツ+、インディビデュアル、ウェットの5モードがある。ノーマルはコンフォート寄りで8速PDKは燃費のためにサクサク上のギアに変えていくし、エンジン音も控え目、足回りもマイルド(もともと硬いけど)。ノーマルでもターボのラグはほぼ感じず、信号多めの道でもスムーズな加速でストップ&ゴーがストレスにならない。スポーツモードに入れると、隠していたツメが出始める。PDKは回転数高めの変速になり、排気音も野太くなる。エンジンレスポンスが良くなるので、不用意にアクセルを踏み込むと自分が置いていかれるかのような加速をする。正直、心臓に悪い。スポーツ+はさらに車高が下がり、エンジンもシャーシもすべてサーキット仕様に変化。マフラーからはアンチラグの破裂音のようなものも聞こえる。直線だと矢のように走っていくのだ。一般道でこのモードはまったく必要ないと言えるだろう。ぜひ、サーキットで911 ターボの真の姿を解放してあげてほしい。

 さらに恐ろしいのが、ダイヤルの中心についている「ポルシェ・スポーツレスポンスボタン」だ。通称「20秒間全開スイッチ」(筆者命名)。押したその瞬間から、エンジン、シャーシ、吸排気系などのパフォーマンスが最大限になる。そしてターボはフルブーストになるという、男の子ならときめいてしまうボタンだ。このボタンを押すか否かでスピードはだいぶ変わるようで、海外の動画だがR35 GT-Rと911 ターボの対決でボタンを押したら余裕でGT-Rに勝ってしまうというものを見かけた。当然ながら街中で押すものではない。走りながらでも「ポチっとな!」と押せてしまうのだが、突然クルマのキャラクターが変わるので、覚悟完了してからでないと混乱してしまうだろう。筆者も高速道路で押してみたのだが、背筋が凍るほどの加速になったので5秒ほどで戻してしまった(発動中に押せばいつでもキャンセルできる)。

真ん中のボタンが「ポルシェ・スポーツレスポンスボタン」だ。押すとディスプレーにカウントダウンが表示される

フロントの車高を40mm上げてくれる「フロントアクスルリフトシステム」のオプションも装着済み。わかりづらいが左が標準、右が40mm上がった状態。これで下を擦る心配が減る(なくなるわけではない)。35km/h以上になると自動的に元に戻る

 とはいえ、ノーマルモードで乗っていれば、580PSとは思えないほどの大人しい走りで、ドライブが楽しい。背後から聞こえるエンジン音も心地いいし、ポルシェの様々な電子制御のおかげで「万が一事故っても守られる」という安心感がある。近所のコンビニやファミレスから、サーキットでスポーツ走行をして、そのまま家まで自走して帰ってこられる。このオールマイティーさがポルシェの魅力だ。

 インテリアは前述のとおり高級感があり、シックな雰囲気。ステッチの色も周りと合っているので統一感がある。一見狭そうなリアシートも、しっかり大人が乗れる(頭をぶつけそうになるが)。筆者の子どもを乗せてみたところ、リアシートの窪みにすっぽりと納まって、乗り心地は良さそうだった(なお、乗せて運転はしていない)。ただ、スイッチ類が多いので、一瞬どのボタンがどの機能だっけ? と考えてしまうことがあった。ディスプレーはどうしても操作のときに注視してしまうので、物理ボタンがなくならないのは仕方ないことだ。これは慣れの問題だろう。

フロントのトランクは広くはないが深いので、小型のスーツケースなら入りそうだ

リアのエンジンルームは構造上コレしか見えない。エンジン見たいのに……

キーを刺すタイプではないが、エンジンはボタンではなくキーを回すように捻ってかける。アナログのこだわりが残っている部分だ

オルガン式ペダルは踏みやすい。ブレーキは手前はジワ~っと、奥の方でギュっと効く

【まとめ】お金が許せば絶対乗りたいクルマ
それがポルシェ 911 ターボだ!

 昨年末に911 ターボSカブリオレという、最上級グレードに乗っていたため、580PSのターボは物足りないかなと最初は思っていた。580PSが物足りないかもと思ってしまう時点で、すでにどこか基準がおかしいのだが、650PSに乗ったあとだとそうなってしまうのだ。

左がノーマルの車高、右が上がった状態。それぞれハイエンドスマホの縦1個ちょいくらいの車高だとわかる

 だが、580PSでまったく問題ナシ。とにかく懐が深いクルマなので、ドライバーを様々な電子制御で助けてくれるし、腕に自信があるドライバーならインディビデュアルモードで自分好みにカスタマイズして走れる。元々ポルシェは、クルマとはパワーだけにあらずという製品造りをしているだけに、580PSでも街中はコンフォートに、高速道路は快適に目的地まで運んでくれて、サーキットでは爆速、とシーンに合わせてパフォーマンスを発揮してくれるようになっている。高性能車が街中をファミリーカーのように走れることがどれだけスゴいことか。

夜、ドアをあけるとそこには「Porsche」が!

 筆者はポルシェ 911というクルマは高級車ではあるのだが、スポーツカーのさらに上のハイパフォーマンスカーだと思っている。ブランド料もあるが、この性能だからこの金額になっているのだと。それはスマホも同じ。良いCPU、良いカメラを搭載したスマホはどれも高いだろう。

今回走った距離と、平均燃費と平均速度。燃費を意識して走れば9.7km/Lくらいまでは上がった。平均速度を見ると、非常に慎重に走っていたことがわかる

 そんな超高性能車のポルシェ 911 ターボはいつだって憧れの象徴だ。筆者もお金があればもちろん買いたいのだが、その前にポルシェが似合う男にならねば、と思うのだった。

911 ターボは深夜の湾岸がよく似合う

ポルシェ「911 ターボ」の主なスペック
サイズ 全長4535×全幅1900×全高1300mm
ホイールベース 2450mm
車重 1640kg(DIN準拠)
エンジン 3.7L水平対向6気筒ツインターボ
最高出力 580馬力(427kW)/6500rpm
最大トルク 750Nm/2250~4500rpm
最高速度 320km/hm
0-100km/h加速 2.8秒
トランスミッション 8速PDK
価格(税込) 2500万円

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