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四本淑三の「ガレージ・ギークス!」 第9回

日本製のトルクレンチはいいぞ

2021年06月19日 12時00分更新

文● 四本淑三 編集● ASCII

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回転角法と最近のクルマは年寄りに厳しい

 でもなぁ、プラグ締めるのにトルクレンチは使わないなぁ。

 そう言う方もきっといるだろう。むしろ使わずにやる方が多数派だと思うし、私もそこにトルクレンチは要らんと思ってきた。

 プラグのトルク管理法として「回転角法」というものがある。プラグをヘッドのねじ穴に入れてクルクル回してゆくと、あるポイントでコツンと止まる。間に入っているガスケットが噛んで、そこから先は工具で締めなさいよという合図だ。その止まったポイントから、何度回したか。それで締め付けトルクの管理をしようという方法だ。

 何度回すかはプラグの品番やねじ径によって違い、その角度はプラグの箱に書いてある。で、昔はこの方法でやってきたのだから、トルクレンチなど要らないと言えば要らないのだ。

 ところが私は物忘れの激しい人間だ。必ず途中まで回して他のことに気を取られ、どこまで回したかを忘れる事故が起きる。それに新品と再使用するプラグでは回転角が違う。新品は締めるとガスケットが潰れるので回転角は大きいが、再使用時は潰れているから小さい。その再使用時の角度はウェブで確認する必要がある。

 そしてこれが一番の理由だが、昔に比べてプラグは小径化し、締め付けトルクも小さくなった。最近多いねじ径12mmのプラグは15-20Nm。10mm径に至っては10-12Nm。許容範囲が2Nmしかないものを回転角で管理するのか。ちょっと間違えて何かが起きたら、最悪エンジンヘッドの交換じゃないか。ひええええ。

 そんな感じで怖いしめんどくさいしでトルクレンチに頼ることにしたのだ。

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