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最新パーツ性能チェック 第317回

GeForce RTX 30シリーズの大本命がいよいよ降臨

GeForce RTX 3070 FEレビュー!Ampere世代最強の電力性能比とRTX 2080 Ti超えを確認

2020年10月27日 22時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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ワットパフォーマンスをゲーム別に考える

 単純なゲームパフォーマンスにおいては、RTX 3070 FEはRTX 2080 Ti FEより微妙に遅い時もあれば、やや上回る時もあることがわかった。さらに、消費電力ではCUDAコアを大幅に盛ったにもかかわらず、RTX 2080 Ti FEを下回るなど、Ampereアーキテクチャーの優位性も感じられた。

 そこで、今回はゲームごとのワットパフォーマンスについて、もう少し検証を重ねてみたい。NVIDIAが開発したビデオカードの消費電力だけを純粋に計測するデバイス「PCAT(Power Capture Analysis Tool)」と、NVIDIAが公開するパフォーマンス計測ツール「FrameView」を組み合わせてテストする。PCATやFrameViewの詳細に関しては既報の「ビデオカードの消費電力を正確に計測するNVIDIAの純正キット「PCAT」と「FrameView」を解説」をご覧いただきたい。

 まず「Apex Legends」、「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」、「Control」のベンチマーク実施時と同じ環境&同じ動きをして、FrameViewでフレームレートを測定。FrameViewはPCATと合わせると同時にTotal Board Power(以降、TBP)とTBP 1Wあたりのフレームレートを算出してくれるので、これを利用する。ワットパフォーマンスなので数値が高いほど“効率が良い”ことになる。

PCAT+FrameViewでゲームベンチマーク中のTBP 1Wあたりのフレームレート(解像度はすべてフルHD)。なお、「Control」はDXRを使うため、GTX 1070 FEのデータは計測から除外している

 ワットパフォーマンスで首位に立ったのは意外にもRTX 3070 FEだった。RTX 3080 FEは圧倒的なフレームレートを叩き出すが、GPUのスペックを盛りに盛っているためTBPの増加も避けられない。加えて、Apex Legendsでは300fpsで頭打ちになるため、ワットパフォーマンスでは特に不利になりやすいのだろう。こうして比較するとRTX 3080 FEの燃費はあまり良くないことがわかる。もちろん、RTX 3080はワットパフォーマンスよりも性能を重視したGPUなので、セグメントにおける役割は十分に果たしている。とはいえ、ワットパフォーマンスで言えば、RTX 3070に分があるという話だ。

 Pascal世代のGeForceはワットパフォーマンスの高さで人気を博したが、今こうして1Wあたりのフレームレートを比較すると、RTX 3070 FEには遠く及ばない。Turing世代のxx70番台近辺のGPUでもワットパフォーマンスは改善しているが、RTX 3070ではそこからさらに大きく向上していると言うべきだろう。

 ここでRTX 3070 FEとRTX 3080 FEのTBPの違いについても確認しておこう。下記のグラフは「Control」(フルHD、DXR有効)をプレイ状態で放置した時のTBPをPCATで測定したものだ。測定時間は900秒である。

RTX 3070 FEとRTX 3080 FEのTBPの推移

上のTBPグラフから、RTX 3070 FEのデータだけを抜き出し、さらにそれを電力のソースごとにブレークダウンしたもの

同じくRTX 3080 FEのデータだけを抜き出し、さらにそれを電力のソースごとにブレークダウンしたもの

 TBPはRTX 3080 FEで平均313Wなのに対し、RTX 3070 FEは平均207Wとなった。RTX 3080 FEは消費電力も大きいが、電力変動の振れ幅も大きく、逆にRTX 3070 FEは振れ幅が極めて小さい。RTX 3070 FEが8ピン補助電源ケーブルから引き出す電流は平均12A程度で、瞬間的に13A近くになることもあるようだ。

まとめ:今RTX 2080 Tiを使っているユーザーは泣いていい
ワットパフォーマンスは世代最強だがVRAM搭載量に不安が残る

 もう少しRTX 3070 FEの検証を続けたかったが、このあたりで一端〆にしておきたい。今回はテストの方法も検証するゲームもかなり絞らざるを得なかったが、RTX 2080 Tiよりも速いというNVIDIAの主張は一応正しいことが確認できた。ゲームによっては微妙に下回ることがあっても、フレームレートの差はごくわずかで、フルHD~WQHD領域ならほぼRTX 2080 Tiと同じ感覚で使っていける。

 しかも、RTX 3080やRTX 3090で見られた凄まじい消費電力は鳴りを潜め、むしろAmpere3兄弟中最高のワットパフォーマンスまで記録している。そして、そのワットパフォーマンスは従来のxx70番台と比べてもかなり優秀だ。国内販売価格のボリュームゾーンは8万円台後半という筆者がつかんだウワサが正しければ、これから出るであろう大作ゲーム(「Cyberpunk 2077」など)を高画質設定で遊びたい人にとっては良い選択肢になるだろう。

 しかしその一方で、VRAMが8GBと少ないのが気になる。RTX 2080 Tiでは4K&高画質でもVRAM警告を見ることなしに画質を盛れたが、8GBだとゲームによってはWQHDでも警告が出る(出たところで問題ない場合も多いが……)。おそらくこのすぐ後にAMDが詳細を明らかにする(であろう)「Radeon RX 6000シリーズ」のVRAMは12~16GBとウワサされており、これが正しいならVRAMの余裕という面でRTX 3070はやや厳しい立ち位置になる可能性もある。今後のメインストリーム~準ハイエンド帯のGPU性能戦争の行く末に目が離せない。

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