あまり人に自慢できることではありませんが、筆者は「小さな探しもの」の天才です。持っているものが手から逸れると、ありかを忘れてしまい、すぐに「どこかに行った」と思ってしまいます。そして、捜索が始まります。
これは今に始まったことではなく、自分の持ち物がさほど多くなかった子どもの頃から得意でした。大人になるにつれて、だんだん2つの対策を施すようにしました。
1. なくさないよう、片付け、整理をする
2. 見つけるコツを発見する
そして最近加わったのは、流行の方法である
3. 持ち物を減らす
です。
3つ目の「持ち物を減らす」は、結果的に1つ目、2つ目を強化します。物が少なければ、片付けは簡単になり、頻繁にできるようになります。そして、物が少なければ、探すべき場所も限られていくため、探し物の時間も大幅に軽減されます。
もちろん、これらは行動指針であり、原則。必ず守られるわけではありません。だからこそ、なくし物をするワケですが。
さて、3つ目の方法が加わる前に話を戻しますが、あまりにも探し物の時間が多いため、少し「探しもの」の定義について考えたことがあります。もちろんその定義は人それぞれなので、個人的な定義について話しますが、
「自分の持ち物で、今まさに必要なものが、すぐに取り出せない時」
に、探しものが発生します。ここで、前述の「3. 持ち物を減らす」の弊害も出てきます。
断捨離すると、その時に「これを捨てた」と認識しますが、しばらくすると捨てたことを記憶から捨ててしまうと、無駄探しになってしまいます。
本当に、なんとかしたいですね、この性を。
「Tileをつけたものを無くさない」の法則
本連載で、Tileについてご紹介したことがあります(「落とし物トラッカー「Tile Mate」をまとめ買いした話」)。Bluetoothを活用した探し物トラッカーで、キーホルダーや財布につけて、スマートフォンから音を鳴らして発見することができるツールです。
一応、装着しやすいキーホルダー、スーツケース、財布に使って2年近くが経過しているのですが、大変ショッキングな事実に気づいてしまいました。それが「Tileを装着したものをなくさない」という事実です。
もちろん、これだけ探しものの多い筆者のこと、保険という考え方もあります。しかしTile以前の探しもの対策の成果が出てしまっており、Tileを使わなくてもすぐに手元にある状態が2年間維持されてしまっていました。
いや、探しものにならないほうが良いに決まっているのですが、手元に必ずあるキーホルダーのTileのボタンを押して音を鳴らし、スマホの場所を探すばかり。どうにも本末転倒な気がしてなりません。
そして本当にたまに使う特殊なケーブルやメガネ吹きのようなちょっとしたものにはTileをつけられないので、結局探しものはなくならないのです。
もちろんTileが役立った人もたくさんいますし、他のTileユーザーを使ったクラウド(群集)ネットワークを活かして、GPSを持たないTileでもありかを見つけられるアイディアも素晴らしいと、共感しかないのですが……。
この連載の記事
-
第314回
Apple
アップル「iPhone SE(第3世代)」隠れた最大のイノベーション -
第313回
自動車
「10年後にはみんなEVになるんだから」と人は言うけれど -
第312回
自動車
スマホから自動車を買う テスラのユーザー体験 -
第311回
自動車
Tesla Model 3をポチるまで 決め手は航続距離と乗り心地 -
第310回
自動車
テスラを買ったワケ 最大の動機は「リスク回避」 -
第309回
ビジネス
Twitterジャック・ドーシーCEO退任 理由は「創業期を脱するため」 -
第308回
トピックス
忙しすぎてカオスな予定を量子AIに調整してもらいたい -
第307回
Apple
なぜiPodは成功したのか 20年経った今あらためて考える -
第306回
トピックス
大学オンライン授業、教室との「ハイブリッド化」は複雑怪奇 -
第305回
トピックス
トランプ大統領が巨大ITに締め出された事態の重み -
第304回
自動車
アップルは本当に電気自動車を作るのか - この連載の一覧へ