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最新パーツ性能チェック 第221回

ベンチマークによっては8C/16TのRyzen 7 1800Xすらも喰らう

やっぱり凄かったCoffee Lake-Sの物理6コア、Core i7-8700K&Core i5-8400徹底レビュー

2017年10月05日 22時01分更新

文● 加藤勝明 編集●ジサトライッペイ

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内蔵GPUのパフォーマンスはどうなった?

 ここからはCoreプロセッサーのCPU内蔵GPUにフォーカスをあててみよう。前述の通り、Coffee Lake-Sの内蔵GPUは“HD630”が“UHD630”になっただけで、設計はほとんど変わっていない。クロックが上がったぶんだけパフォーマンスも上がることは明らかだが、どの程度上がるのかが気になるところ。

 まずはゲーミングパフォーマンスとして「3DMark」及び「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター」ベンチを実行する。3DMarkは負荷が軽いほうから“Cloud Gate”、“Sky Diver”、“Fire Strike”の3種類を計測。FF14の画質は内蔵GPUに合わせ“標準品質(ノートPC用)”とし、解像度はHD(1280×720ドット)とフルHDでテストした。

「3DMark」による内蔵GPUの性能比較。

「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター」公式ベンチマークによる内蔵GPUの性能比較。

上のグラフのスコアー算出時における平均フレームレート。

 どのテストでも、綺麗な階段状のグラフになった。同じCore i5/i7ならコア数が多いCoffee Lake-Sのほうが当然描画性能は高い。ただし、描画性能が上がったと言っても、内蔵GPUで高画質プレイできる域には達していない。あくまでグラフィックボードが予算的・物理的に使えない状況での補助的なものと言えるだろう。

 内蔵GPUと言えば、高速エンコード機能“QSV”(Quick Sync Video)の性能チェックも欠かせない。「TMPGEnc Video Mastering Works 6」を使い、再生時間3分のAVCHD動画をMP4に変換する時間を計測した。前掲のテストでは2pass変換だったが、ここではすべて1passとし、QSV使用時と非使用時で処理時間にどの程度差が出るかもチェックする。

「TMPGEnc Video Mastering Works 6」におけるAVCHD→MP4変換時間。

 まずCPUだけの変換時間を見れば、コア数の多いCore i7-8700KやCore i5-8400が速いのは当然だ。1世代差でCore i7のトップがCore i5(しかも安いほう)に食われる時代がこうも早く到来するのはなんとも嬉しいやら悲しいやらだが、QSVを効かせると少々話は違ってくる。Core i5-7400が一番遅いのはコア数が少なく動作クロックが低いことに起因し、さらにTMPGEnc自身がQSV使用時でもある程度CPUパワーを使うことが原因とわかる。Core i7-8700KはCore i7-7700Kよりも微妙に遅くなる印象だ。

 Core i7-8700Kは6コア化したことでリングバスの長さが伸び、コア⇔GPU間の通信が若干不利になってしまったという仮説が立てられる。ただし、これは今後マザーボードのBIOSやGPUドライバーの熟成などで改善されることが十分予想される。あくまでファーストレビュー時点ではこうだった、という感じで捉えておいていただきたい。

 最後に内蔵GPUだけを使った時の消費電力も比較しておこう。測定条件は前掲と同じである。

内蔵GPUだけ使用した時のシステム全体の消費電力。

 GeForce GTX 1080Tiが外れたぶん消費電力も一気に減ったが、物理6コア&高クロック動作のCore i7-8700Kの消費電力は群を抜いて高い。Skylake-Xの上位モデルやRyzen Threadripperのように大出力の電源ユニットまで準備する必要はなさそうだが、それなりに電源ユニットへの負担は増えていることを覚悟しておこう。

5GHz動作ではどんな世界になる?

 最後にごく短時間だがCore i7-8700KのOCにも挑戦してみた。コア電圧を“Auto”のままで、全コア(Sync All Cores)を50倍、すなわち5GHzにしたらどの程度のパフォーマンスになるのかだけチェックしてみた。

 結果から先に言うと、この条件でOS起動もCINEBENCH R15もしっかり完走したのだが、OCCTやTMPGEncのエンコードのような負荷をかけると電源が前触れなく切れる現象が起きた。倍率を47倍まで下げても同じ結果だった。使用したマザーボードがOC特化ではないことと、マザーボードのBIOSに“5GHz OC用プロファイル”という項目はあるがそれを選んでもほぼデフォルトに戻るだけということから考察するに、BIOSなどの熟成不足が窺えるので、参考程度として見てほしい。

「CINEBENCH R15」のスコアー。

システム全体の消費電力。

 安定感に難ありの状況とはいえ、5GHz動作では8コア/16スレッドのRyzen 7 1800Xをわずかに上回った。だが、消費電力も定格使用時から激増するため、電源ユニットはぜひ12Vシングルレーンの良いものを使いたいものだ。

まとめ:価格次第だがコアゲーマーなら8700Kで決まり!

 問題は日本国内における価格だ。初出価格から考えると、Core i7-7800Xが5万円強でCore i7-7700Kが4.7万円なので、その間をとって4.8~4.9万円ということも十分ありえそうだが、現在前者は4.7万円、後者は4.1万円程度まで値下がっているので、案外その中間の4.3~4.5万円ぐらいで販売することも考えられる。流通量も影響すると思うが、ご祝儀価格も十分にあり得る。しかし、ただでさえライバルメーカーが“おま国価格”(日本特有の流通マージンを多めに乗せた価格)で揉めたことを考えると、そう無体な上乗せはないと信じたい。

■関連サイト
Intel ARK

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