パナソニックのスマートホームは玄関から始まる。
27日に発表したのは、スマートフォンにつながるテレビドアホン「外でもドアホン」。留守中に来客がありドアホンがピンポーンと鳴ったとき、スマホでドアホンの映像を見ながら「はーいどなた?」と対応できる。映像はH.264方式、SDカードを使って記録できる。想定価格は8万2000円前後から。
もう1つ発表したのはセンサー付き見守りカメラ「おはなしカメラ」。ボタンを押すとスマホにつないで通話できる。たとえば携帯電話を持っていない子供が家に帰ったときカメラを通じて親に連絡できる。カメラは上側30度、下側10度で角度調節できるので子供も操作しやすいという。想定価格は2万円前後から。
2つの製品は、人感センサーや防犯カメラを家庭内通信でつなげるパナソニックのホームセキュリティシステム「スマ@ホーム」に対応している。
今までスマ@ホーム対応製品は「ホームユニット」(KX-HJB1000)を中心としてつながっていたが、新製品の「外でもドアホン」もホームユニットの機能を果たす機能があり、玄関がスマートホームの中心になる。ただし外でもドアホンは戸建て専用なのでアパート・マンションは今までどおりホームユニットが必要。
やや厄介なので整理すると、
【家】
スマ@ホーム対応製品(防犯カメラや人感センサーなど)
↓(DECT準拠、1.9GHz帯)
「ホームユニット」or「外でもドアホン」
↓(Wi-Fi通信、2.4GHz帯)
無線LANルーター
↓(モバイルネットワーク)
スマートフォン
【外】
この順番でつながる。
ホームセンターで売っているような一般的な防犯カメラや防犯センサーはそれぞれ独立して動いているが、スマ@ホーム対応製品ならアプリでまとめて防犯状態を確認できるよというのが売りとなっている。
スマ@ホームはわが家のように昼間はどうしても家をあけっぱなしにしてしまう30~40代の共働き夫婦、うちの親のように子供からすると健康に暮らしているか気がかりな高齢者を利用者として想定している。今回の2製品はどちらも30~40代のわが家をドンピシャで狙ってきたような製品だ。
今までのスマ@ホーム対応製品は、防犯カメラで留守中のペットを見たり、あるいは子供の帰宅を確認したりといった「見守り」が主な使い方だったが、新製品はスマホとつながり、家にいる子供や、家を訪れたお客さんと「会話ができる」コミュニケーション要素が加わったのが大きな違いだ。
とくに外でもドアホンは仕事の合間にネットでポチった商品を受け取りたいとき便利そうな製品だ。ネット通販の配送会社はヤマト運輸のように荷物を追いかけやすく再配達を手配しやすいところばかりではないので、ピンポンを鳴らしたときに「ちょっと待ってて」「何時にまた来て」と言えるのがありがたい。
こうしたネットワーク家電はいざ使ってみれば重宝すると思うのだが、いかんせん設定や使い方が難しそうな偏見があって敬遠しがち。近くの電器屋あたりが設定を全部済ませてくれると便利なのだが。ちなみにわが家では来年3月に子供が生まれる予定なのでネットワーク見守りカメラに興味がある。
盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中。
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