無料クラウドPOSレジ比較まとめ2016【法人向け】
紛らわしいけど何が違う?スマレジ・ユビレジ・エアレジを徹底比較
今後求められてくるクラウドPOSレジの機能とは?
ここまで3つのサービスを詳細比較しましたが、今後求められてくる実際の店舗販売での機能を考えたいと思います。
1つには、店舗間やネットとリアル店舗間の在庫管理(発注入出荷、店舗間移動)がシームレスにできる点、いわゆるオムニチャネルの実現です。たとえばスマレジでは高価なPOSレジと同様に、ネットショップの在庫とリアル店舗の在庫を一元管理できます。リアル店舗で見た商品を取り置きしてネットショップで購入することや、ある店舗で在庫切れの商品の在庫をスマレジ(iPad)で確認し、お客さんを他の店舗やネットショップへ誘導することもできます。
また、大手との差別化をする上で、雑貨を売りながら飲食もといったライフスタイル提案をする店舗が増えています。小さく初めて、飲食に必要なオーダーエントリーシステムや小売に必要な在庫管理システムの導入をして本格的に使うスタイルのPOSレジが求められます。ユビレジでは、基本的な会計機能を無料で使う形でお店をスタートし、その後客層の変化や業態の変化によるシステム導入が簡単にできます。飲食店を始めた後、お土産の販売やお弁当の販売といった食品の小売を始めることも簡単にできます。ライフスタイル提案のための飲食店向け機能と小売店向け機能がそろっているユビレジは小さく初めて大きくする個人店舗に高く評価されています。
そして飲食店では、内装やキッチン設備に多額の初期投資がかかることからなるべく低価格で導入することが必須となります。また、集客や予約管理といった面でもPOSレジとの連動は今後必須となってきます。ここに強いのがエアレジです。リクルートが展開する飲食店検索予約サイト「ホットペッパーグルメ」との連動で集客から予約管理まで一元的にできます。また、クレジットカード決済を導入しづらい飲食店でも決済サービスの「AirPAYMENT」が簡単に導入できる点も飲食店から評価されています。エアレジはPOSレジだけでなく、予約管理や受付管理など飲食店に必要なシステムがすべて無料で使える点がPOSレジの中でも一番のシェアを獲得している理由でしょう。
新たなハードウェアやレジなし店舗の登場も
現在、スーパーや量販店などの大量の商品を扱う店舗では、クラウドPOSレジよりも従来のハードウェアPOSの方が優勢です。しかし今後、3Dプリンターの登場やものづくり環境の変化によって、独自のハードウェアを開発、提供する独自スタートアップも出てくるかもしれません。
また、注目すべき点として、FinTech(金融×テクノロジー)業界の躍進によるモバイル決済も進化があります。消費者のスマホから無線通信での決済を行うことで「レジのない店舗」の登場も見えてきています。今後のクラウドPOSレジベンダーでも、さらなるサービスなどの動きがあるでしょう。
※お詫びと訂正:記事初出時、図版の一部表記に誤りがありました。記事を訂正してお詫びします。(2016年9月29日)