「フォルダ」と「ごみ箱」機能など
他メーカー機種にはない魅力
「見るナビ」では録画した番組を管理する。内蔵HDDと増設したUSB HDDはそれぞれ個別に管理されるが、実は「ライブラリ」機能を使えば、ディスクに書き出した番組も含めて一元管理できる。こうした番組管理の優秀さは他に並ぶものがない。
一般ユーザーにアピールできるポイントは、「フォルダ」機能と「ごみ箱」。フォルダはPCのそれとまったく同じで、ユーザーが自由に名前をつけて好きな番組を整理できる。しかも便利なのは、予約時に保存先のフォルダを選択できること。毎週番組などを設定すれば自動的にそのフォルダに番組が貯まっていくというわけだ。
さらに「番組名フォルダ化」を使えば、録画番組のタイトルがそのままフォルダ名になるので、名称変更の手間さえもない。このように番組整理に関しては右に並ぶものがないと言えるほどの充実度を誇る。もちろん、これらをフルに活用するための機能はすべて「クイックメニュー」に並んでいる。
編集機能は多彩過ぎてとても書ききれない。特筆すべきポイントとしては、元の番組には一切変更を加えないプレイリスト編集主体の操作で、CMカット編集にしても間違えて本編を消してしまうといった失敗がない。
作成されるのはプレイリストなので、新たにプレイリストを作り直すだけでいいのだ。CMカットで間違えて本編を消してしまうという人は、そもそも編集しないと思うが、RDシリーズを使っていた経験がある筆者は、今でも他社モデルでCMをカットする際、事前の再確認の手間と消去する時の失敗できない緊張感に、ストレスを感じている。
ごみ箱があるのも安心である。これまた筆者の経験談で申し訳ないが、個人的に保存しない番組は見終わった瞬間に消去する主義なのだが、その時は再度見る価値がない、と断じたものの、後日話題になっていてやっぱり見直したいと思うことがたまにある。そんな時、ごみ箱ならば捨てたつもりでもファイルは消えてはいない。これをどうして他社が真似しないのかと、いつも不思議に感じる便利な機能だ。
録画モードにある「MN」(マニュアル)モードも特徴的だ。ハイビジョン画質の録画モードを最大55段階に細かく調整できる。長時間録画は本機でも12倍とかなり長くなったが、それだけに画質劣化も気になる。
逆に長時間ではなく、25GBのBD1枚に収めるにはちょっとだけ長い2時間40分ほどの映画(WOWOWの洋画ではなぜかよくある尺)を画質劣化を最小限に抑えて録画するのに便利だ。このようによく使うものならば、録画モードに設定しておいてもいいが、ダビング時に自動調整を行なえば、録画した番組の長さに合わせて自動で最適な転送レートに調整してくれる。
他のレコーダーのようにモードが5~6個しかないと、録画モードがひとつ変わるだけで画質に結構な差が生じるが、本機ならば、55段階にも調整できるので、長編の映画をBD1枚にぴったり収めるといった用途なら画質劣化の心配も少ない。
こういった機能がRDシリーズにしかないからこそ、RDシリーズのBD搭載がずっと待望されていたのだということが、改めて理解できると思う。
ネットワーク機能は、「アクトビラ ビデオ・フル」などに対応していないこともあり、DLNAサーバー機能やネットワークダビング対応だけでは決して高機能とは言いにくくなっている。しかしながら、前述のユーザーランキングや、REGZA、REGZAブルーレイのユーザー間の情報交換や快適な操作性などを実現するクラウドサービス「REGZA Apps コネクト」などに対応するなど、先進性は優れる。
特にREGZA Apps コネクトは、今後の録画スタイルに影響を及ぼしそうな将来が楽しみなサービスと言える。
最新モデルのトレンド機能を見てしまうと、少々古くささを感じてしまうRDシリーズだが、USB HDD増設対応や、録画・編集などのもともとの良さは変わっていない。CMなどをきちんとカットして編集したい人や、見たいシーンだけを集めたダイジェスト版などを作成したいという人は多いはず。そうしたレコーダー本来の使い勝手にしっかりこだわったモデルがRDシリーズなのだ。
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