プラズマテレビで見る迫力の3D映像
立体視も本物志向にこだわる! パナの3Dテレビ&BDレコ
2010年05月12日 12時00分更新
先月、話題のパナソニックの3Dテレビが発売された。量販店ではゴールデンウィーク前から展示が始められ、その3D映像を自分の目で確認しようとする人が長蛇の列を作っていた。その3Dテレビの取材機がいよいよ編集部に届いたので、さっそく体験レビューを行なってみることにしよう。
今回テストする製品は、「3D VIERA TH-P50VT2」(実売価格43万円前後)と「3D DIGA DMR-BWT3000」(実売価格30万円前後)。3Dテレビは54V型(実売価格53万円前後)があり、5月下旬には58V型と65V型も発売予定となっている。
こちらは画面サイズ以外は機能・装備ともにすべて共通。3Dメガネが1個付属するのも同じだ。
BDレコは「DMR-BWT1000」(実売価格16万円前後)とDMR-BWT2000(実売価格20万円前後)のラインナップがある。BDレコはHDD容量が異なる以外、3Dを含めた機能はすべて共通。最上位機のBWT3000だけが、プレミアムモデルとして画質・音質のさらなるチューンナップが施されている。
3Dテレビの動作方式をおさらい
まず、基本的なおさらいとして、3D映像の仕組みを簡単に説明しよう。パナソニックが採用したのは、「フレームシーケンシャル方式」と呼ばれるもので、右目用、左目用の映像を交互に高速で表示するもの。右目/左目それぞれ60コマ/秒の映像を表示するため、合計で120コマの倍速表示を行なうことになる。
これを「アクティブシャッター型」の3Dメガネを通してみることで、テレビが右目用の映像を表示しているときには3Dメガネの液晶シャッターの左目側が閉じ、右目だけで映像を見る。テレビが左目用の映像を表示すると、シャッターの左右の開閉が逆になり、左目だけで映像を見る。この繰り返しで、右目と左目のそれぞれが専用の映像を見ることで、立体感が得られるというわけだ。これはつまり、普段我々が2つの目で物を見ることで立体感や距離感を認識する仕組みと同じだ。
右目用/左目用の映像とは、人間の2つの目で見たのと同じ「視差」を考慮した撮影が行なわれており、左右の映像は同じように見えて微妙に異なる。3Dテレビの映像を裸眼で見ると、飛び出す/奥に引っ込むオブジェクトがブレて見えるが、このブレが「視差」と言っていい。目の前に人差し指を立てて、片目ずつ見てみると指の位置がズレて見えるのと仕組みは同じだ。
「フレームシーケンシャル方式」+「アクティブシャッター型3Dメガネ」の組み合わせによる3D方式のメリットは、フルハイビジョン解像度を持った3D映像を再現できること。映像の情報量としては、右目/左目用のフルハイビジョン映像を送り出すことになるので、単純計算で2倍となるため、帯域の狭い放送などでは採用しにくいことがデメリット。
ちなみに放送では、フルハイビジョンの1画面を左右に2分割して3D映像を記録/送出する「サイド・バイ・サイド方式」が採用される予定。こちらは従来の放送設備で送出できるが、左右方向の解像度が半分になるというデメリットがある。TH-P50VT2は「フレームシーケンシャル方式」、「サイド・バイ・サイド方式」の両方に対応しているので、今後、3D放送が開始されても、3D映像を楽しむことができる。
なお、3Dテレビといっても、3D表示のための機能以外、外観的な差はほとんどない。デザイン的にもV2シリーズなどと同様で、違いはカラーがダークブラウンとなっている点と、サイズによってはスタンドの形状が異なるくらいだ。

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