今回から2回に分けて、最新のBDレコーダーについて紹介していく。まずはシャープ「AQUOSブルーレイ」とソニー「BDZ」シリーズだ。
BDレコは昨年のシャープを皮切りに、“ダブル長時間録画”対応などマルチタスクの強化が図られてきたが、今年はそれに加えて“3D”や片面3層(100GB)の“BDXL”メディアへの対応と新機能も増えている。シャープ、ソニーともに、そんな最新のフィーチャーをいち早く盛り込んだ機種となっている。
これからのBDレコに必須の購入時のチェックポイントは!?
これから買うBDレコのチェックポイントは、“スピード”と“マルチタスク”だ。薄型テレビを手に入れた多くの人が次に注目する録画機は、今後ますます需要が伸びると予測されている。そこで多くのメーカーが、VHSデッキやデジタル非対応のDVDレコから買い替えるユーザーに向けて製品を開発している。
アナログ放送時代のVHSデッキは、現在のレコーダーに比べれば単機能だが、その分操作のレスポンスが速く、電源オンですぐに使えるし、早送りや巻き戻しももたつくことなく動作する。
デジタル非対応のDVDレコーダーも、起動時間こそ遅いものの、放送信号のデコードなどの処理が不要な分、動作は軽快だった。
だから、BDレコに買い替えると起動の遅さや動作のレスポンスの悪さがとても気になるという。また、最新のデジタル機器の機能に詳しくないこともあり、「ダブル録画」「長時間録画」と聞くと、普通に2つの番組を同時に長時間録画ができると勘違いしてしまう。そのため、購入後にできないと気付き、商品への不満となりやすいようだ。
そういった点に、いち早く改善を図ってきたのがシャープだ。高速起動自体は、数年前から搭載してきているが、その当時からシャープは起動時間がわずか数秒という「クイック起動」を搭載。
そして、ダブル長時間録画に加えて録画中のBD再生も可能というマルチタスクもいち早く対応し、今年は「BDXL」対応機をいち早く投入するなど、このところのBDレコーダーのトレンドはシャープが作ってきたとさえ思える。まずは、そのシャープから見ていこう。
最新モデルはすべて3Dに対応!
ダブル長時間も当たり前の「シャープ AQUOSブルーレイ」
シャープのBDレコーダーは、今回取り上げる最上位モデルの「BD-HDW700」(2TB)を頂点に、主にHDD容量が異なる「BD-HDW70」(1TB)、「BD-HDW65」(500GB)、「BD-HDW63」(320GB)と、シングルチューナーの「BD-HDS65」(500GB)が最新のラインナップとなる。
なお、まだラインナップとしては存続している「HDW55/53」「HDS55/53」、およびVHS一体型の「HDV22」は一世代前のモデルとなるため、今回は省略させていただく。
シャープ「AQUOSブルーレイ」のラインナップ | ||||
---|---|---|---|---|
型番 | HDD容量 | HDMI出力 | チューナー | 実売価格 |
BD-HDW700 | 2TB | 2系統、3D対応 | Wチューナー | 18万円前後 |
BD-HDW70 | 1TB | 2系統、3D対応 | Wチューナー | 12万円前後 |
BD-HDW65 | 500GB | 1系統、3D対応 | Wチューナー | 8万円前後 |
BD-HDW63 | 320GB | 1系統、3D対応 | Wチューナー | 7万円前後 |
BD-HDS65 | 500GB | 1系統、3D対応 | シングルチューナー | 8万円前後 |
BD-AV70 | ―― | 1系統、3D対応 | シングルチューナー | 8万円前後 |
このほかに、タテ置きも可能なシングルチューナーの薄型BDレコ「BD-AV70」という、新基軸の製品も12月1日に発売する。いずれも3D、BDXLの両方に対応している。
HDD非搭載のBD-AV70は、HDD+BDのBDレコに比べれば録画容量こそ見劣りするが、100GBのBDXL対応でしかも長時間録画も可能となれば、カジュアルなテレビ録画では実用上不満はないだろう。
ディスクを入れて即録画、という使い方がVHSユーザーにとってはわかりやすいとの評判もある。薄型で置き場所をとらず、見た目もスタイリッシュになので、BDレコの新しいユーザー層を開拓するモデルとなりそうだ。
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