Intelに続き、AMDも6コアのCPUを発表した。CPUの性能向上は、かつては動作クロックの引き上げがメインであったが、現在は皆様もご存じのようにマルチコア化にシフトしている。コンシューマ市場向けのCPUは長らく最大4コアが続いてきたが、今年はそれを打ち破りついに6コアの時代に突入した。パフォーマンスを追求するユーザーには、一気に性能向上を狙うチャンスが到来したと言える。
6コアCPUは、すでにIntelが「Core i7-980X Extreme Edition」をリリースしている。ただし、この製品はExtreme Editionの名を冠する超ハイエンドモデルで実売価格は10万を超えており、「この価格ではちょっと」と躊躇する人も多いだろう。これに対し、AMDは4月27日に6コアの新CPU「Phenom II X6」シリーズ2モデルの発売をアナウンスした。上位モデルの「Phenom II X6 1090T Black Edition」(3.2GHz)が実売価格約3万5000円、下位モデルの「Phenom II X6 1055T」(2.8GHz)が実売価格約2万2000円と野心的な価格設定であり、比較的手を出しやすいものとなっている。
| CPUスペック表 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| Phenom II X6 1090T BE |
Phenom II X6 1055T |
Phenom II X4 965 BE |
Athlon II X4 635 |
||
| コア数 | 6 | 6 | 4 | 4 | |
| 動作クロック | 3.2GHz | 2.8GHz | 3.4GHz | 2.9GHz | |
| L2キャッシュ | 512KB×6 | 512KB×6 | 512KB×4 | 512KB×4 | |
| L3キャッシュ | 6MB | 6MB | 6MB | - | |
| TDP | 125W | 125W | 125W | 95W | |
「Phenom II X6」シリーズの基本設計は、これまでのPhenom II X4シリーズと同じで、製造プロセスも45nmと変わらない。つまり、単純にPhenom II X4のコア数を4個から6個に引き上げたものと考えてよいだろう。ただ、新機能として「TurboCore」が搭載されている。これは、6コアすべてに負荷がかかっておらず、かつ発熱量に余力がある場合に限り、3コアに対して自動的に動作クロックを定格よりも上に引き上げることで、パフォーマンスアップを図るというものだ。オーバークロックはTDPの範囲内に収まるよう調整されるので、TDP以上の電力を消費することはない。また、すべて自動的に機能するので、ユーザー側が設定を行なう必要もない。イメージ的には、IntelのCore iシリーズに搭載されているTurboBoost機能と同等のものと考えてよいだろう。
気になるオーバークロックのレベルだが、Phenom II X6 1055Tが定格2.8GHzから3.2GHzに、Phenom II X6 1090Tが定格3.2GHzから3.6GHzになる。おおむね15~19%ほどのアップ率で、Phenom II X6 1055Tならシングルスレッド性能も最高クラスのポテンシャルを持っている。なお、このTurboCore機能を有するかどうかは、モデルナンバーの末尾に“T”が付くので、簡単に見分けることが可能だ。
(次ページへ続く)
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