ベンチマーク テスト構成
では、今回登場した4製品にどれほどの違いがあるのか、チェックしてみよう。現在のフラグシップである、Phenom II X4 955 Black Edition(以下X4 955BE)のデータも取ったので、そこからどの程度スコアが落ちるのか、あるいは変わらないのかを見て頂きたい。今回はテスト時間の都合上、すべてDDR3をサポートするマザーボード、「MSI 790FX-GD70」にてテストを行っている。またGPUには、ATI Radeon HD 4770を使用し、AMDの提唱する「Dragonプラットフォーム」準拠としている。テスト環境は以下の通り。
テスト環境 | |
---|---|
CPU |
Phenom II X4 905e(2.5GHz) Phenom II X3 705e(2.5GHz) Phenom II X2 550 Black Edition(3.1GHz) Athlon II X2 250(3GHz) |
マザーボード | MSI「790FX-GD」(AMD 790FX/BIOS 1.2) |
メモリー | DDR3 1066 2GB×2 |
ビデオカード | Radeon HD 4770(メモリ 512MB) |
ストレージ(SSD) | OCZ Vertex Series(120GB) |
OS | Windows Vista Ultimate SP2 (32bit) |
グラフィックドライバ | ATI Catalyst 9.5 |
メモリは2GB×2=4GB搭載しているが、OSが32bit版のWindows Vistaであるため認識されるのは3.25GBに留まる。またストレージには今回、OCZのSSDを使用し、ディスクアクセスによるボトルネックを解消している。
Sandra 2009
まずは、定番のCPUベンチマークということでSandra 2009のCPUテストを行なってみた。「Processor Arithmetic」および「Processor Multi-Media」のどちらも、モデルナンバー順の結果となっている。この2つ順当な結果なので、特に何も語ることはないのだが、「Multi-Core Efficiency」のテストでは面白い結果が出ている。
まずInter-Core Bandwithでは、コア間の転送能力を見るものだが、クロックの高いX2 550BEが、X3 705eよりも高速という点。そして、Inter-Core Latencyはコア間の転送にかかるレテンシ(単位はns)は、X4 905eとX3 705eの2つは100nsを超えるのに対し、X4 955 BEとX 550 BEは70ns台に留まっている点だ。数字が低いほど転送にかかる時間が少ないことを表しているが、省電力版の2つがやや時間がかかっていることになる。
(次ページへ続く)
この連載の記事
-
第439回
自作PC
暴れ馬すぎる「Core i9-14900KS」、今すぐ使いたい人向けの設定を検証! -
第438回
デジタル
中国向け「Radeon RX 7900 GRE」が突如一般販売開始。その性能はWQHDゲーミングに新たな境地を拓く? -
第437回
自作PC
GeForce RTX 4080 SUPERは高負荷でこそ輝く?最新GeForce&Radeon15モデルとまとめて比較 -
第436回
デジタル
環境によってはGTX 1650に匹敵!?Ryzen 7 8700G&Ryzen 5 8600Gの実力は脅威 -
第435回
デジタル
VRAM 16GB実装でパワーアップできたか?Radeon RX 7600 XT 16GBの実力検証 -
第434回
自作PC
GeForce RTX 4070 Ti SUPERの実力を検証!RTX 4070 Tiと比べてどう変わる? -
第433回
自作PC
GeForce RTX 4070 SUPERの実力は?RTX 4070やRX 7800 XT等とゲームで比較 -
第432回
自作PC
第14世代にもKなしが登場!Core i9-14900からIntel 300まで5製品を一気に斬る -
第431回
デジタル
Zen 4の128スレッドはどこまで強い?Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証詳報 -
第430回
デジタル
Zen 4世代で性能が爆上がり!Ryzen Threadripper 7000シリーズ検証速報 -
第429回
自作PC
Core i7-14700Kのゲーム性能は前世代i9相当に!Raptor Lake-S Refreshをゲーム10本で検証 - この連載の一覧へ