PC Mark Vantage
続いては、PC総合ベンチマークのPC Mark Vantageの結果を見てみよう。こちらも基本的には、モデルナンバー順となる結果となっているが、Gaming(中身は3DMark Vantageのテスト)では、X2 550BEがX3 705eを上回る結果を残した。ゲームのようにマルチコア性能よりもCPUクロックが効くタイトルだと、X3 705eよりX2 550BEの方が向いている場合もありそうだ。またMemoriesで、X2 250がX2 550BEを上回っているのは、L2キャッシュサイズの違いによるものだ。X2 250が1MB×2なのに対し、X2 550BEは512KB×2というのが効いている。
CineBench R10
コア数が性能にもっとも顕著に現れる3D レンダリングアプリケーションのCINEBENCH R10だが、傾向的にはSandra 2009と同じ。マルチコアが効くこのようなアプリケーションならトリプルコアではなく、クアッドコアを素直に選ぶべきだろう。
TMPGEnc 4.0 Xpress
マルチコアが効くタイトルということで、TMPGEnc 4.0 Xpressにて、解像度720×480ドット/5分33秒のMPEG2ファイル(DVDソース)を、
→MPEG-4(352×288ドット)
→WMV(720×480ドット)
→Blu-ray MPEG2(1920×1080ドット)
にそれぞれトランスコードを行ってみた。テスト結果は掛かった時間(単位:秒)で、当然ながら、バーが短いほど高速だ。
ソースが5分33秒(333秒)なので、これを下回るか、上回るかがCPUを選ぶポイントになると考えると、X4 905eのMPEG2→WMV変換が329秒で、ぎりぎり合格。またX3 705eでWMV変換すると489秒かかるのに対し、X2 550BEではそれを上回る434秒で変換を終えている。3コア2.5GHzより、2コア3.1GHzの方が速い、というわけだ。ただ、マルチコアが効くMPEG4変換、アップコンバートとなるMPEG2変換ではX3 705eの方が速いものの、その差は小さく、トランスコード性能では、X3 705eとX2 550BEはそれほど大きな違いは無いと言っていいだろう。
クロックがほぼ同等のX2 550BEとX2 250では、X2 550BEの方が頭一つ速く、以前のPhenom IIのテストでL3キャッシュが比較的効くと述べたが、ここでもそれが証明されている。
(次ページへ続く)
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