和に関する、たくさんの入り口を知ってもらいたい
―― 「ワノコト」を含む和の研究について、マスダさんの最終目標を教えてください。
マスダ まだ定まっていませんが、「ネット上で和を広める」というコンセプトを突き詰めたいと考えています。和に関する専門家になれればいいですけど、学術的に追求していくというのは自分に合わない気がします(笑)
「和」というのも、すごく漠然としていますからね。とりあえず、興味のある和ものをどんどん突いていって、いつか良いところに収まればいいなというくらいに考えています。
―― 様々な和の入り口を作り続けるわけですね。
マスダ そうですね。なんというか、最近は日本全体で難しく考え過ぎるような一辺倒に考える人が多いように感じるんですよ。だから、考え方に幅ができるような、いろいろな物事を知ってもらう入り口がたくさんあればいいなと思っているんです。
僕が和に関する何かの入り口を作ったら、それに触れた誰かが深く追求することがあるでしょうし。何事に関してもまずは興味を持てるような環境ができれば、色々な価値観が市民権を得られると思うんです。たとえば、和服で街を歩いても、珍しがられることもなくなるような。
―― 入り口を重視されるスタイルは、以前お話を伺った「住宅都市整理公団」の大山顕氏に共通するところがありますね。
マスダ やっぱり、そういう人やスタイルは必要だと思うんですよ。「とりあえず形から入る」とか「スタイルだけを楽しんでみる」とか、そういったところから次の何かを生み出す人も出てくるでしょうし。
だから「ワノコト」がもっと知られるといいなという希望はあります。知られないと声が遠くに届かないですからね。アクセス数を気にしないという考えと矛盾するようですが、でも、それはありますね。
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