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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第43回

幕末古写真ジェネレーターは本能から生まれた?

2009年03月10日 12時00分更新

文● 古田雄介

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ブログきっかけ「もう和のない生活に戻れない」

当日は着物にメッセンジャーバッグという絶妙な組み合わせで登場した

―― 現在紹介しているコンテンツも、「和でアクセス数を稼ごう!」というより「和のなかで好きなものを紹介しよう!」という感じが強いのが個人的に好きです。寺社や城に行かず、ちょっとマイナーに思える古民家に突き進んだり(笑)

マスダ 「人気どころを攻めよう」という考えは、過去の失敗からあまりしなくなりましたね。いままでサイトをやってきて、自分の中でもっとも変わったのはアクセス数への興味なんです。

 昔はとにかくたくさん読まれることを重視していましたが、今はあまり気にしなくなりましたからね。実際、お城などの豪邸には興味が沸かないんですよ。庶民的で生活臭のする「和」が好きなんですよね。

2008年10月に満を持してスタートした古民家紹介サイト「コミンカグルーブ」。純粋な古民家だけでなく、古民家を改装したカフェや食事処、民家などの物件を紹介している


―― まさに古民家ですね。

マスダ そうなんですよ。和のなかでも今一番関心があるのが古民家なんです。もう、毎週どこかの古民家を見学している感じで。

 古民家に入ると、囲炉裏や釜があったり、梁が黒くくすんでいたりするわけです。そこから昔の人の生活を想像すると、こう、震えがくるんです。色々想像するのが好きなんですよ。古民家の柱に触れたりして「数百年前の人がここで色々な人生を過ごしてきたんだ」と思いを巡らせると、もうたまらないですね。まあ、触っているのが改築時の新しいやつかもしれないですけど(笑)

 東京近辺の古民家はほとんど行ったので、今後は徐々に地域を広げていきたいと思っています。

取材時にいただいた名刺の裏側にも古民家の写真が。複数のバリエーションがあり、筆者と編集者がもらった名刺には別々の古民家がカラーでプリントされていた


―― 和服もそうですけど、ハマるとなると徹底的ですね。

マスダ 飽きっぽい性格なので、僕のなかでは和服と古民家は特殊な感じです。でも、もう和がない生活には戻れない感じではあります。

 まあ、ブログの記事やサービスを作るために和を調べているというスタンスは変わらないので、ワノコトの更新ありきですけど。ただ、和を止めたら刺激がなくなって、本当、つまらなくなるでしょうね。


―― なお、マスダさんにとっての「和」は、どのくらいの時代を指しますか? やはり江戸時代?

マスダ 確かに江戸時代が好きなので、コンテンツもそこに偏ってしまっていますね。ただ、明治や大正時代、そして現在の日本にも和を感じます。縄文や弥生はちょっとどうかな……。聖徳太子は微妙で、紫式部はアリですね。だから、平安時代から現在、未来の時期といえます。すごく個人的ですが(笑)

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