エンジンの呼吸を感じ
エンジンとの対話をより楽しむための3ペダル
乗り始めて最初に驚いたのはエンジンの「自然吸気感」が大きいこと。ターボエンジンであることを忘れてしまうほどの完成度となっていて、大排気量エンジンのように低回転域からトルクフルで、トルクが増えていく感触もとても扱いやすく仕上がっています。
また、「回転数に合わせて空気を吸う量が増えていく」というように、エンジンの呼吸を感じられるのも印象的です。3ペダルのMTだからこそ、このエンジンの呼吸がより感じやすくなっている感触で、「911の中でも特に趣があるチョイスになるな」と思いました。
各種走行モードが用意されていますが、個人的にイチオシだと感じたのはスポーツモードです。スロットル制御が変更されるのですが、エンジンの扱いがよりコントローラブルになる感触で、シフトダウン時のブリッピング(空ぶかし)が決まりやすく、街中でもエンジンとの対話がより楽しいと思える走行モードです。
なお、シフトチェンジ時に回転数を合わせてくれるオートブリッピングも備わっていますが、こちらは車両設定から任意でカットすることが可能です。
ワインディングに入ると、クルマとの対話が密にできることをより強く思わせてくれました。「世界一」とも称されるポルシェのブレーキは健在ですが、ワインディングで思ったのが「リリース時のコントロール性と情報量が世界一」ということ、ブレーキで荷重を残すことに対して、これだけ足裏からの情報を信頼できるクルマはほかにそういないと思います。
また、ステアリングインフォメーションも細かく分かり、緻密だなという印象。リアアクスルの働きも相まって、オンザレールのコーナリングを見せてくれますが、ブレーキとステアリングを駆使した荷重移動が上手く決まったときはより気持ちいいと感じさせます。
スロットル、ブレーキ、ステアリングからの情報量が多くて、緻密で、クルマとの対話をとても楽しめる。それでいて911らしく日常域でも扱える利便性と快適性を持った911カレラT。クルマ好きが考える「この1台で過ごす」を実現するための選択肢を思った際に、最適解の最有力候補であると感じた1台でした。
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