過去作を知らなくても大丈夫!

『龍が如く7外伝』は満足度が高い名作!『8体験版』も充実のボリュームで超楽しい!!【クリア後レビュー】

2023年11月15日 11時00分更新

文● Zenon/ASCII

●遊び尽くせ!蒼天堀アクティビティ

 ストーリーとバトルのほか、やり込み要素やミニゲームも忘れてはならない。一番時間をかけたのは「赤目ネットワーク」というクエスト関連の要素で、あらかたやるのにゲームの半分くらいは費やしていた気がする。

今作に登場するキーキャラクターの1人「赤目」。蒼天堀の情報屋で、主にホームレスを支援する代わりに彼らの目で情報を収集し、綿密な情報網を築いている

クエストリスト。町全体に依頼者はいて、小さなお使いからサイドストーリーまで規模はさまざま

個人的には「金玉(きんぎょく)」集めのクエストが印象強かった。街中に散らばっている金色の玉を7つ集めてくると、願いをかなえてくれるという……

桐生さん!?(いや、この選択肢なら選びたくなりますよね?)

ChatGPTならぬ、ChotDDTという会話型人工知能が登場するサイドストーリーも。発売した時代に話題となっているモノを取り入れてくるのも、シリーズの伝統芸と言えるだろう

時代に付いていけない男、桐生一馬もこの反応である。技術の進歩は早い

 ミニゲームもいろいろあって話題に事欠かない。ほかの作品でも遊べたゴルフやカラオケ、ゲームセンターのほか、ビリヤードにポケットサーキット(ポケサー)というものが遊べる。

ポケサーは電池で動く自動車型模型のこと。タイヤにフィン、モーターやギア、バッテリーなど、さまざまなパーツをコースにあわせて組み上げて走らせる遊びだ

コイツが自慢のマシンだぜ!とポーズを決める桐生さん

コーナーリングとスピードのバランスが悪いと、コースアウトする要素も

「あぁっ!」と絶望的な表情をする桐生さんが見られるのはここだけ!(笑)

 そのほか、「生っぽいキャバ嬢」と作中で言われているキャバクラへ行けるのも本作ならではのポイント。発売のかなり前からオーディションなどを行ない、CGmodelではなく、実写映像で女性がゲームにキャバ嬢として登場していた。

NPCとは明確に異なる情報量。『龍が如く』のモデリング技術はもはや実写レベルだと思っていたが、やはりホンモノは違うということか……!

計5人の生キャバ嬢が本作には出演。それぞれを「攻略」可能だ

 忘れてはならないのが闘技場の「ZIGOKU TEAM RUMBLE」。最大10名の仲間でチームを組み、集団戦を行なうバトルコンテンツだ。これがまた結構なやり込み要素で、筆者はまだ終わらせられていない。

仲間にできるのは、闘技場の個人戦で戦った者、お金を払って紹介してもらう者、赤目ネットワークのクエストでスカウトしてくる者とさまざまだが、彼らのレベル上げなどもあるので非常に時間がかかる

おや、どこかで見たことのあるキャラが……?「ジャッジアイズ」シリーズからの友情出演もあって少し嬉しかった

敵味方が入り乱れるカオスなバトル。プレイヤーは自身でも戦いながら、味方全体を強化するオーダーを適切なタイミングで出すなど、戦場をコントロールする立場になる

勝てば多額の賞金をゲット! このゲームはマジでお金不足になるので、最終的にはこの闘技場で稼ぐことになりそうだと思った

●やって悔いなし!今からでもぜひ

 プレイする前は桐生一馬の物語を知らない身だったので若干の不安があったが、いざ遊んでみれば杞憂に終わった。素直に遊んでおいて良かったと思う。

 筆者のように「過去作未プレイ」が理由でプレイを保留している人は、ぜひ思い切って飛び込んでみてほしい。案外スルッと世界観にはなじめるし、プレイフィールも良い意味でわかりやすい。

 プレイ時間もクリアまで22時間と控えめなものの、それを上回る密度と満足感に満たされている。体感的には50時間くらい遊んだ気分だ。忙しい大人にとって、ゲームはこのくらいのボリュームがちょうどいいのかもしれないとさえ思う。

 また、ネタバレになるので詳しくは言えないが、筆者はエンディングで泣いた。「こんなん反則やん」と思わずえせ関西弁になってしまうくらいには泣いた。

 桐生一馬は次のシリーズ最新作『龍が如く8』にも登場することが決まっているが、確かに本作こそが単独主人公として、ひとつの区切りになる「締め」の作品であったと、クリアした今なら納得できる。2024年1月26日に発売される続編の出来にも大いに期待しよう。

この記事をシェアしよう

ASCII.jpの最新情報を購読しよう