OpenAIは2023年7月7日(現地時間)、ChatGPTの追加機能「Code Interpreter(コードインタープリター)」機能を、有償サブスクリプションプラン「ChatGPT Plus」ユーザーに向けベータ版として公開した。
同機能は、3月23日のプラグイン機能公開のタイミングで、一部ユーザーのみに向けてアルファ版として公開していたが、今回すべてのサブスクリプション登録ユーザーが利用可能になった。
ファイルのアップロードも可能
Code Interpreterを有効にすると、ChatGPT内にサンドボックス化された実行環境で動作するPythonインタープリターおよび一時的なディスク領域を利用できるようになる。
例えば、ユーザーが自然言語で問題を入力すると、Code Interpreterはそれを理解し適切なコードをインタープリターを使って生成する。また、既存のデータを読み込ませ視覚化や分析をしたり、コードを読み込ませてその内容を解釈したりすることもできる。
なお、アップロード可能なデータ容量は500MBまで、1セッションで使用可能なストレージ容量は3GBまでに制限されている。ただしデータはセッションを越えて保存はできない。
上記の例では、簡単な二元一次方程式を解くプログラムをPythonで生成、実行して回答を表示している。
Code Interpreterを使えば他にも下記のようなタスクを実行可能だとしている。
・コードの生成と実行
・定量的、定性的な数学問題の実行
・アップロードしたデータの分析
・アップロードしたデータの視覚化
・フォーマット間のファイル変換
・学習ツールとしての利用
「Code Interpreter」の使い方
設定ウィンドウが開くので左側の「Beta features」から「Code Interpreter」にチェックを入れる。
作業画面に戻り、画面上部のモデル選択で「GPT-4」「Code Interpreter」を選べばOKだ。
なお、「Code Interpreter」選択時のみ入力ウィンドウの左側に「+」が表示され、クリックすることでファイルのアップロードが可能だ。
自然言語とプログラミング言語の橋渡しとなる機能
自然言語でやりたいことを入力するだけで、ある程度のプログラミングが可能になるため、非プログラマーも利用できるノーコード開発ツールとして利用できるだけではなく、プログラマーにとってもコーディング補助やデバッグに利用できる。また、生成するコードには詳細なコメントが含まれているので学習中のプログラマーにとってはよい教師にもなるだろう。さらに、データ分析や作図機能はデータサイエンティストにとっても有用なものだ。
人間が使う自然言語とコンピューターが使うコード(プログラミング言語)の橋渡しをすることで、ビギナーからベテランまで、幅広いユーザーが活用できるポテンシャルを持った機能だ。