メルマガはこちらから

PAGE
TOP

「空飛ぶクルマ」SkyDriveが日本代表、世界2位に スタートアップワールドカップ2022

ペガサス・テック・ベンチャーズ スタートアップワールドカップ2022日本予選

特集
ASCII STARTUP イベントピックアップ

1 2 3 4

株式会社ビードットメディカル

 株式会社ビードットメディカルは、小型かつ低価格な陽子線がん治療システムを開発、販売している。二人に一人が癌になると言われている時代で、入院や手術が不要で副作用の少ない陽子線治療に期待が集まっているが、装置の大きさやコストが課題となっており、日本でも全国に19施設しかない。

 X線治療装置の約3倍の大きさで、簡単には導入できない大きさの装置を、従来の1/3の高さ、重さにして1/10にまで小型、軽量化することで現在のX線治療装置との置き換え(30兆円規模のマーケット)が見込まれる。

 日米政府でも陽子線治療を推進しているところから、国内外からの引き合いも増加していると言う。

 陽子線治療は大手も参入する期待される分野で、小型軽量化は大手も取り組んでいるが対策はあるかと言う質問には、小型化に関しての特許を押さえていることと、照射技術に関して他社より優れている点で優位性があると代表取締役社長の古川卓司氏から回答があった。

株式会社ispace(アイスペース)

 アイスペースは、民間初の月面着陸を目指し、探査船を2022年11月に打ち上げる。月の水資源を活用して宇宙開発のインフラを構築、人間が宇宙に生活圏を築く未来を目標としている。ファウンダー&代表取締役(CEO)の袴田武史氏が登壇。

 月面着陸が成功したら、月面への輸送サービスの実用化、月面で得られたデータ取得、月データベースの提供など月面に関する市場を開拓してゆく予定。2040年に向けて1700億ドル以上の市場が見込まれる中で先行者利益を狙う。

「『宇宙ガスステーション』を作るにはどれくらいの投資が必要なのか?」という質問には、数千億規模の投資が必要という見込みを明らかにした。政府やJAXAなどの機関による支援に関してはどうか?という質問には、サービスを購入(使用する)などすでに契約もあり、そういったことが支援となっていると回答。収益構造に関しては、1Kgあたりいくらという輸送費などのモデルが示された。

 前半が終了し、後半の準備の間、東京都知事 小池百合子氏の挨拶があった。小池知事はスタートアップ支援なども熱心で、スタートアップワールドカップ2022にも応援に駆けつけたということだ。

 スタートアップワールドカップ決勝戦では、日本予選を勝ち抜いた代表が優勝するとともに、日本経済を引っ張るリーダー役になって欲しいと期待を寄せた。新型コロナウィルスやエネルギー危機など様々な困難な問題に直面している中で、いかに困難を乗り越えるかがスタートアップにとってのチャンスなのではないかとエールが贈られた。

 国とも連携してユニコーンを育ててゆくスタートアップコンソーシアムを運営しており、2023年2月には、都市課題を解決するグローバルイベント「City-Tech.Tokyo(シティテック東京)」も開催すると案内された。

 時代のニーズ課題を解決するのはスタートアップの醍醐味で成長の起爆剤にもなってゆくので都としてもしっかりバックアップしてゆくと表明された。都のDXに関しても15000の手続きがデジタル化され残り約3000の手続きも引き続き取り組みたいということだ。

 最後に、後半へのエールを示して挨拶が締めくくられた。

1 2 3 4

合わせて読みたい編集者オススメ記事

バックナンバー