D1グランプリ 2020 TOYO TIRES密着レポート第7回

D1GP2020シーズンが年をまたいで閉幕! 2021年のスケジュールも決定

文●栗原祥光(@yosh_kurihara) 撮影●栗原祥光

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【第7戦・単走】ハイレベルな争い!
藤野選手が97.92を出すも7番手

 単走は参加25名のうち上位16名のみ追走トーナメントへ駒を進める選手を選ぶばかりか、その出走順を決める重要な争い。さらに単走優勝者には4ポイントのドライバーチャンピオンシップポイントが与えられるだけに、逆転チャンピオンを狙う藤野選手としては、ここで1位を獲得しておきたいところです。

コースインする前の川畑選手

単走する川畑選手

 最初に出走したのは川畑選手。1本目はセクター1でふらついてしまい点数が伸びず95.5。2本目は第一ヘアピンのある5セクターで失敗し95.42と点数を伸ばすことができず。結果16位というギリギリでの通過をはたしました。

コースインする前の藤野選手

単走する藤野選手

 そして藤野選手。13番目とちょうど全選手の中で折り返しのところで出走した藤野選手ですが、1本目はミスをして89.63。2本目は高いスピードでストレートをかけぬけ、97.92と高得点を叩き出し、追走トーナメント進出を決定させたのですが、出走直後で3番手。チャンピオンシップ争いの面からすると、厳しい状態になりました。

単走を走る横井選手

単走を走る小橋選手

 藤野選手のライバルである横井選手は、1本目に目の覚めるような走りで99.31を獲得し暫定トップに! 横井選手は追走トーナメントのことを考えて、タイヤ温存のため2本目をキャンセル。そして暫定シリーズランキングトップ、小橋選手の出走を待ちます。その小橋選手ですが、1本目で99.49を記録! この記録に飽き足らず、2本目も走行。結果は1本目には及びませんでしたが、ここでも高得点をマークします。

松井選手

松山選手

村上選手とエヴァRT初号機 GRスープラ

 TOYO TIRE勢は、4ローター搭載のRX-7を駆る松井選手が96.70で12番手。GRスープラに乗る松山選手は21位、エヴァRTの村上選手に至っては2本とも1コーナーでコースアウトし24位と完全に沈黙。残念ながら追走トーナメントの進出は叶いませんでした。

中村選手の100点が出た瞬間の得点画面

 単走を制したのは、1本目に100点を出したCrystal H.E VALINO N-styleの中村直樹選手。ダイナミックかつ圧巻の走りに場内は沸き上がりました。「D1で初めて100点が出せてうれしかったです」と喜びもひとしお。D1グランプリで100点ピッタリが出ることは珍しいことです。

【第7戦・追走】藤野選手、横井選手が相次いでリタイア
小橋選手のチャンピオンが決定

中村選手(左)と川畑選手

 逆転チャンピオンを狙うには、小橋選手よりも上位であることが絶対条件になります。最初の出走は川畑選手。対戦相手は中村選手となりました。シリーズ戦としては初めての対戦になりますが、エキシビジョンや下位カテゴリなどでは対戦したことがあるとのこと。その時は川畑選手が圧勝したのですが……「敗者復活したと思っています。中村選手の胸を借りたいと思います」と川畑選手はどこか弱気。

川畑選手(前)対中村選手

 ですが走り強気で、中村選手先行の1本目。ノーミスの中村選手に対し、1コーナーでインカット、1ヘアピンでふらついてしまいます。ですが終始中村選手の後ろをつけて追走ポイント2を獲得し、98対98とイーブン。前後入れ替えて川畑選手先行の2本目。GRスープラは圧倒的な速さで、中村選手はついていくことができません。ですが1コーナーでの戻りなどでDOSSの点数が伸びず、川畑選手96ポイントに対して中村選手97ポイント。結果、ベスト16で惜敗してしまいました。

松井選手(前)と田中選手との対戦

 TOYO勢で追走トーナメント進出を果たした松井選手ですが、1本目のスタート時にエンジンがストール。再スタートできたものの、5点減点のペナルティー。さらに先行車についていかなったというマイナス2点の減点。入れ替えての2本目は見事な走りで盛り返すものの、この減点が響いてしまい、ベスト16で敗退。

藤野選手(前)と末永直登選手の対戦

 藤野選手の初戦相手は、小橋選手のチームメイトであり師匠でもある末永直登選手。小橋選手は先にベスト8へ駒を進めているだけに、藤野選手は末永(直)選手に勝ち、かつ小橋選手とのベスト8戦に挑むキップを手に入れなければなりません。藤野選手と末永(直)選手の過去の対戦成績は8戦4勝の5分。その中で迎えた藤野選手の1本目。藤野選手の後ろを終始つける末永(直)選手。ですが、末永(直)選手はS字から切り返して第1ヘアピンの侵入でインカットしてしまい、藤野選手とラインが交錯し接触。藤野選手のマシンは押し出されて、フロントからタイヤバリアに激突しクラッシュ。末永(直)選手はリタイアを宣言し、藤野選手が勝利します。

 ですが、チームは修理に取り掛かるものの、走行することは叶わず。ここで藤野選手のシリーズチャンピオン獲得の希望は潰えました。このように書くと、末永(直)選手がチームメイトのため故意に行なったように思えますが、もちろんこれはレーシングアクシデント。末永(直)選手も、藤野選手に対して、本当に申し訳なさそうにしている姿が印象的でした。

横井選手(前)対小橋選手の対戦

 こうしてシリーズチャンピオンシップ争いの行方は、小橋選手が逃げ切るか、それとも横井選手が逆転できるかの1点に絞られました。そしてベスト4で両名の直接対決が実現します。横井選手先行の2本目。小橋選手は近すぎるほどにピタリと横井選手にピタリとつけます。ですが第1ヘアピンの侵入で、小橋選手が振り過ぎたためコントロールを失い横井選手と接触。このインシデントで横井選手の勝利が決まり、決勝進出を果たします。また、小橋選手は単走結果により3位が決定。

優勝した中村選手

 これにより、横井選手は優勝が絶対条件。横井選手の対戦相手は中村選手。ですが横井選手は走行できずリタイア。これにより中村選手の不戦勝で優勝が決定。中村選手は「横井選手とはガチガチのバトルを魅せたかったので残念ですね」「明日は2位の横井選手、3位の小橋選手に勝って優勝したいですね」と不完全燃焼な様子。ですが、昨年の最終戦以来2回目の優勝に笑顔でした。

小橋選手

 また最終戦を待たずして、小橋選手のシリーズチャンピオンが決定。チャンピオンTシャツを着た小橋選手が、どこか申し訳なさそうな顔をされているのが印象的でした。

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