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D1グランプリ2021 TOYO TIRES密着レポート!第3回

大トラブル発生のD1GP 3~4戦はTOYO TIRE勢は悔しい結果に

文●栗原祥光(@yosh_kurihara) 編集●ASCII

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 ドリフト競技の国内最高峰にして、世界初のプロ競技団体であるD1グランプリ。その2021年シーズンの第3~4戦が、6月26~27日の2日間、筑波サーキットで開催されました。

 ASCII.jpが応援するTeam TOYO TIRES Driftの川畑選手は今回ヘルメットを新調。このヘルメットで戦いに挑みます。

 一方、藤野選手はシリーズランキング1位で筑波大会を迎えました。タイヤに貼られたロゴシールも海外仕様へと変更したTeam TOYO TIRES Driftの様子を振り返りたいと思います!

【第3戦・単走】DOSSシステムの不具合で大混乱

 初日の26日は、午前中に第3戦の単走決勝。筑波サーキットは朝から好天に恵まれ、気温も30度を超える夏日といったところ。路面温度もグングンと上昇しました。

 コースレイアウトは毎年同じTC2000の半分を使ったもの。シーズンでも長距離のコースとなります。ですが、今年はスタート位置がメインストレート寄りへと変更。これは恐らく追走時におけるエンジンパワーの差を減らすこと(後追いの選手があまり離れないこと)を目的としているのでしょう。またコーナー出入口の縁石付近にはクラッシュパッドが新設されました。

 追走トーナメント進出と、その組み合わせを決めるのに重要な単走決勝。レース前のくじ引きの結果、川畑選手はAグループ、藤野選手はBグループからの出走となりました。川畑選手は1本目に95点台を出すものの、空走区間で第1コーナーの立ち上がりが直線的と判断されて5点減点。2本目も、同じく95点台を記録するも、またもや同じ区間で5点減点の90点台に留まり、追走トーナメント進出ならず。審査区間ではない空送区間での5点減点はちょっと大きすぎるような……。

 藤野選手は1本目の1ヘアピンでアウト側に膨らんでしまい大幅に減点……のハズが、計測器「DOSS」の不具合で再度走行することに。この計測器エラーは、その前に走行した選手だけでなく、川畑選手のグループでも発生。どうやら無線通信のエラーによるものなのですが、この復旧に長い時間が費やされることに。しかし完治せず、10数年ぶりとなる審査員による主観審査、通称「ヒューマンジャッジ」になりました。

選手を集めての緊急ミーティングの様子

 そこで更に30分の休憩時間が設けられ、チーム関係者と大会関係者による緊急ミーティングを開催。その場で審判団から「グループごとに上位4名が追走トーナメントに進出する」「ルールブックにかかれている通り、Aグループはすでに競技を終えたものとする」「(下位カテゴリーのD1 Lightsでの傾向から)ヒューマンジャッジとDOSSでは2点程度、ヒューマンジャッジの方が有利となる傾向がある。ただ、採点基準や減点についてのジャッジは変わらない」との説明がありました。

マイクを持って説明をする審判員の神本 寿氏(右)、中央は審判員の飯田 章氏、その説明を聞くMCの鈴木 学氏(左)

説明を聞く川畑選手

説明を聞く藤野選手(手前)、松山選手(奥)

 これに対しチーム側からは「すでにタイヤを消耗した選手に対する救済処置はあるのか?」「そもそもAグループでもDOSSエラーがあった。Aグループからやり直しをするべきでは?」といった声が続出。ですがルールブックに記載されているという事を理由に、上記の方法で競技を再開となりました。

 こうしてBグループからやり直しとなったのですが、藤野選手は2回とも第1ヘアピンでコースアウトをしてしまい、残念ながら追走トーナメント進出することができず、Team TOYO TIRES Driftは2台ともレースを終えました。

RE雨宮の雨宮監督(左)と松井選手(右)

 TOYO TIREのサポートドライバーに目を向けると、Aグループで出走した松井選手(Team RE雨宮 K&N)は1本目に94点を出すものの、マシンを労り2本目キャンセル。

松山選手とチームスタッフ

ゾーンの手前でコンクリートウォールにヒットさせてしまった松山選手

 前戦の奥伊吹で単走2連勝を果たした松山選手(FAT FIVE RACING)は、ゾーン1の通過時、コンクリートウォールにリアをヒットさせてしまい、足回りにダメージを負うことに。2本目に挑むものの点数は伸びず追走トーナメント進出ならず。今年からD1参戦の川島選手(Team M2 Racing)は、そもそも筑波戦不出場。結果、TOYOサポートドライバーの中で、松井選手のみ追走トーナメント進出という寂しい状況になりました。

中村選手

 単走優勝したのは中村選手(MUGEN PLUS team ALIVE VALINO)。「DOSSからヒューマンジャッジになったということで、気持ちを切り替えて挑みました。練習走行では追走の練習ばかりしていたので、ぶっつけ本番という感じでした。最初はDOSSに合わせた走り方をしたのですけれど、2本目はせっかく来て下さったお客様に喜んでいただけるような走りをしました」と勝因を語りました。

【第3戦・追走】ヒューマンジャッジ&17時ルールで
松井選手が2位入賞

 約2時間押しの14時50分から始まった追走トーナメント。ここもヒューマンジャッジで審査されます。松井選手の初戦の相手は、横井選手のチームメイトである末永正雄選手。末永選手先行の1本目は7対7のイーブン。松井選手先行の2本目は、末永選手が寄せきれず7:6.5で松井選手がベスト8へ進出。

 松井選手ベスト8の対戦相手は昨年の優勝チーム「LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE」の末永直登選手。末永選手先行の1本目、松井選手は寄せることができず7.5対6と大幅リード。ですが2本目に逆転を再試合に。その再試合は、1本命は7:6で末永選手がリード。一方2本目は、7対5.5と一度末永選手の勝利という表示が出るものの、これが集計ミスであることが判明。結果5.5対7で松井選手が多くのポイントを獲得し準決勝へと駒を進めます。

 準決勝の相手は、昨年デビューした蕎麦切選手(TEAM SHIBATA SAILUN TIRE)。蕎麦切選手との対戦は2回目の松井選手は、終始ポイントを獲得して決勝進出へ。

 決勝の相手はベテランの内海選手。時刻は陽が傾き始めた17時。筑波サーキットでは17時以降、コース内でエンジンをかけてはならないという規定があり、ここで大会は終了。試合は翌日へ持ち越し……と思いきや、D1ルールにより単走の順位で上位の内海選手が優勝ということに。両選手とも「最初、17時を過ぎたら、翌朝に決勝を行なうと聞いたんだけれど……」と困惑した表情でしたが、内海選手が優勝、2位に松井選手。3位に横井選手、4位に蕎麦切選手という結果に終わりました。

チャンピオンベルトを巻いてガッツボーズの内海選手

 優勝した内海選手は「走るごとにセッティングを変えました。こういう結果になったのは喜んでいいのか……でも、うれしいです。チームスタッフも色々と頑張ってくれました。今日はイレギュラーな1日でしたが、単走はDOSS、追走はヒューマンジャッジの方がいいかな、と感じました」とのこと。

銀メダルを持つ松井選手

 松井選手は「ニューマシンを投入して、なかなか結果は出なかったんですけれど、筑波は結構得意ということもあり、気合を入れて挑みました。追走は厳しい戦いが多く、自分の中でもどっちが勝ったのか解らない状態が多かったのですけれど、決勝まで来ることができました。決勝の敗因は時間というルールなのですけれど、第4戦も決勝まで行って、今度は戦って優勝したいなと思います」と悔しさをにじませました。

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