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5Gサービス開発も見据えるドコモのベンチャーコミュニティー

連載
大手に訊くスタートアップ支援の狙い

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任意のテーマで開かれる勉強会

 DIVの3つの目的のうち、新規シーズ探しと社内のベンチャーマインドの醸成に特に貢献すると期待されているのが、2015年10月に開始した“Villageコミュニティ”である。このコミュニティーはDIVが運営する新しい取り組みに関心があるメンバーが集まり、東京の赤坂にある高層オフィスビル内に設けられたラウンジを中心に勉強会などの活動を繰り広げている。現在、ベンチャー企業の経営者やドコモの各事業部の担当者、他の大手企業の社員など100人を超えるメンバーが参加しており、ラウンジではほぼ毎週、勉強会が開催されている。勉強会のテーマは、“GIS(地理情報システム)と地方創生”、“自然言語処理技術”、“農業と地域ブランド”、“トラベルビジネス”、“スポーツビジネス”など多岐にわたる。

 コミュニティーのメンバーは、他のメンバーが立てた会員限定の勉強会に参加できるだけでなく、自分が興味や関心を持つテーマで勉強会や意見交換会を開催することも可能だ。勉強会への参加や立ち上げ、特定のテーマでグループをつくったりなど、コミュニティー内の活動やメンバーどうしのコミュニケーションを支援するための専用サイトも用意されている。

「最近は参加者が自主的に“こういうテーマをやりたい”と手を挙げるケースが増えています。“こんな事業を考えているので意見が欲しい”といったのもありますね。こうした活動を通じて、知らない業界との結びつきを強めていってもらえればと考えています」と大前氏はコメントする。

 国内最大規模の通信事業グループとベンチャーコミュニティーを結びつけるという、ひと筋縄ではいかないミッションを、同社は着実に遂行しているようだ。これから先、どのような画期的なビジネスが生み出されていくのか、非常に楽しみだ。

NTTドコモ・ベンチャーズ ドコモ・イノベーションビレッジ運営責任者 大前浩司シニアディレクター(左)、秋元信行取締役副社長

■関連サイト
NTTドコモ・ベンチャーズ

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