2024年は画像生成AIのゲームエンジン化が重要な注目ポイント
こうして試していくと、画像生成AIによる“動画生成”と“高速化の流れ”は、ポストエフェクト的なアプローチに向かうのではないかと思えました。そして、事前計算することでオープンワールドを実現するという方向に行くのではないだろうかと。
もちろん、思いついた空間をどんどんAIが生成していくという可能性もあるのですが、その場合は、どうやってビジネスモデルを構築していくのかが問題になります。サーバー上でそれなりに広い空間を作れるようにすると、生成のためのサーバー費用が増加してしまうと考えられますので。そのため、一度生成した3D空間を静的なものとして共有できるような仕組みなどにするのではないかと思います。
ただ、私の予測がまるで外れた形でサービスを投入してくる可能性も十分にあります。Stable Diffusionを展開するStability AIも当然同じようなことを考えているはず。PikaやRunwayなどの競合も同じようなテクニックを使っているわけですから、こちらに向かっていくのではないでしょうか。もちろん、NeRF技術に強いグーグルのような大手も考えているでしょう。既存のゲームエンジン企業のUnreal Engine、Unityもこの動きを取り込んでいく方向に動くと思います。
このように、今年、「画像生成AIのゲームエンジン化」はとても重要な注目ポイントと言えるでしょう。
この連載の記事
-
第90回
トピックス
画像生成AIで年賀状 リアルな人物も簡単に -
第89回
AI
OpenAI「Sora」残念な離陸 中国勢が飛躍する動画生成AI -
第88回
AI
1枚の画像から、歩き回れる“世界”ができる 来年のAIは「ワールドモデル」がやばい -
第87回
AI
画像生成AIの進化が早すぎる 2024年に起きたことまとめ -
第86回
AI
イラストに強すぎる画像生成AIモデル SDXL系「NoobAI-XL」の衝撃 -
第85回
AI
3DモデリングにAI革命の兆し 1枚のイラストから3Dデータが完成 -
第85回
AI
誰でもVTuber時代へ フェイシャルAI技術、続々登場 -
第84回
AI
画像生成AI「Stable Diffusion 3.5」性能はものたりないが、自由度が高いのは魅力 -
第83回
AI
リアルすぎてキモい 動画AIの進化が止まらない -
第82回
AI
もはや実写と間違えるレベル 動画生成AI「Runway」の進化がすごい -
第81回
AI
AIイラスト、こうしてゲームに使っています - この連載の一覧へ