不利な条件に3社が猛反発
しかし既存3社としたら、こんな一方的で不利な条件に納得できるわけがない。3社それぞれで楽天モバイルにプラチナバンドの一部を渡すために1000億円規模の工事費用が必要となる。既存3社にとってみれば、自社の収益にまったくつながらない工事のために1000億円という金が飛んでいくのだ。政府の圧力による値下げで通信料収入がガタ落ちし、ようやく立て直しつつある段階で1000億円規模は相当な負担となる。しかも、本来であれば全国に5Gの基地局を増やすための工事をしなくてはならないのだが、楽天モバイルにプラチナバンドを渡すための工事が優先されれば、5Gの展開は大きく遅れてしまう。
3社とすれば、5Gのエリアを広げることで、高速通信ができる場所を増やし、結果としてユーザーがデータ通信を使うことでデータ通信料収入を上げるのが理想であったが、それも計画が遅れることになる。
さらに、すでに所有するプラチナバンドの一部を楽天モバイルに渡すとなると、なくなるプラチナバンドを補完するため新たに基地局を作る必要も出てくる。
また、本来であればプラチナバンドに4Gと5Gを混在させる技術を入れていたとしても、プラチナバンドの幅が小さくなれば、期待していたスペックが出ないことも予想される。
楽天モバイルにほんのわずかなプラチナバンドを渡すだけなのだが、既存3社にとっては大迷惑な話なのだ。
そんななか、NTTドコモが動いた。
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