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新車を買った情報2019 第18回

マツダ ロードスターRFの乗り心地は意外性の塊

2019年06月01日 12時00分更新

文● 四本淑三、編集●西牧

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意外とシートがいい

 もうひとつ乗り心地の良さに貢献しているのが、シートであります。一見いかにも薄っぺらに見えて、これがなかなかどうして、実に塩梅良くできております。

 マツダが公開している「マツダ技報」によりますと、これは「ネットシート」と呼ばれる繊維素材を使い、張力で座面を支える構造のようで、言ってみれば2CVのハンモックシート、あるいはオフィスチェアのメッシュシートのようなもの。そこにかぶせ物として、薄いクッションと表皮がのっかってるというようなものでしょう。

 これのいいところは、体重のかかり具合に応じて座面が形を変え、面圧が均等にかかること。路面の段差などで後輪から衝撃を食らうようなときには、意外なほどのストロークをともなってショックを吸収してくれます。シートバックも背中のカーブに沿うよう設えてありまして、運転中の姿勢を支えつつ、乗り降りの妨げにもならない、なかなか優れたものです。

 開発側としては、スペースが限られているので薄く作りたかったということですが、初代ロードスターのシートを考えると、まあずいぶん良くなったものだと感心いたします。このシートを製造しているデルタ工業は、マツダスタジアムのテラスシートも造っているそうですから、いっぺん行って座ってみたいものですね。

 もっとも、シートは人によって合う、合わないのあるものですから一概には言えません。ただ、私がこのクルマにして良かったと思う理由のかなりの部分は、このシートが占めております。

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