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視力がなくても見える!網膜にビジョンを映すQDレ-ザ

視覚の再定義すらあり得るすごいレーザーアイウェア

連載
ASCII STARTUP 今週のイチオシ!

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オープンなコンソーシアムで市場拡大に期待

 QDレーザのオフィスは浜川崎にある。菅原氏に理由を尋ねると、自社の研究開発で液体窒素を扱うため、大型のタンクローリーが入れる場所を探して決まったという。技術をコアに持つベンチャーとはいえ、スケールが大きい。

 だが長大な開発で生まれたコア技術だけでなく、同社の重要な1点は、協力各社との水平分業によるオープンイノベーション志向にあるだろう。機器そのものの生産は自社で行わず、事業展開を国内各社と組んでビジネスに結実させているのは、1つのベンチャーを核とした産学連携での生きたオープンイノベーションの実例と言える。

 そもそもの研究の立ち上げから相当な期間を経て、”魔の谷”や”死の川”を超え、世界に名だたる半導体レーザーのリーディング企業として同社の技術は結実している。独自のレーザーアイウェアも含めて、あとは有する技術の実用での実現こそが非常に楽しみなところだ。

「網膜走査型レーザアイウェア」について、現状での実際の使用感をお伝えすると、肉眼で見ている風景の中に、長方形のスクリーンがそのまま映し出されているイメージが近い。直接網膜に届くため、ピントは関係なく鮮明だ。ただし、レーザー光の照射方向へ視線を向けないとスクリーンは見えず暗くなってしまう。


 この先、網膜走査型レーザアイウェアについてはさらには技術的にはさらなる向上が見込める。じつは、同社で有する量子ドットレーザーを活用した低消費電力・高性能バージョンの実現可能性もあるという。

 通信サービスの基地局間通信技術としての着実で高度な技術と、経営基盤を持ち、さらにベースとなるレーザー技術で新たな市場を開拓していくQDレーザ。注目を集めているアイウェアさえ、実はそのひとつに過ぎない。レーザー技術を用いて、社会問題の解決を目指す。また、オープンなコンソーシアムで市場の拡大も模索し、さまざまな市場の未来の姿を切り開こうとしている。

●株式会社QDレーザ
2006年4月設立。通信・産業・医療・民生用の広い分野で新しい半導体レーザソリューションを手がけており、提携企業各社と展開している。現在の資本金は約25億円。
スタッフ数は2017年1月時点で43名。メンバーは随時募集中。
網膜走査技術市場創出コンソーシアムでの企業参加も求めている。

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