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伊藤園がなぜイノベーション支援をしているのか?

連載
大手に訊くスタートアップ支援の狙い

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大手企業によるスタートアップ企業への支援が加速している。直接的な投資や協業だけでなく、ピッチイベントの開催、イベントへの協賛、インキュベーションプログラム、アクセラレータープログラムの実施など。大手企業は何を狙い、スタートアップ企業へと近づくのか。

伊藤園 第1回(全4回)

『お~いお茶』に代表される茶系飲料やコーヒー飲料、野菜ジュースなど、各種清涼飲料水で知られる伊藤園。同社ならではのオープンイノベーション、ベンチャー支援の取り組みが、ハッカソンイベント“茶ッカソン”だ。シリコンバレー界隈に緑茶ブームを巻き起こすきっかけとなった茶ッカソンの仕掛け人、伊藤園広告宣伝部の角野賢一氏に話を訊いた。

なぜ“お茶×ハッカソン”の組み合わせに?

 茶ッカソンという名称は、“お茶”と“ハッカソン”を組み合わせたもので、様々なジャンルから志のある人たちが集まり、お茶をたしなみながら、コミュニケーションを深め、イノベーションを生み出す場である。2014年5月に米国シリコンバレーのEVERNOTE本社で最初の茶ッカソンが開催され、2014年10月5日からは日本でも行なわれている。

 その仕掛け人である角野氏は、茶ッカソンを“現代版茶会”のようなものと表現する。「昔の茶会では、茶室の掛け軸にその回のテーマが掲げてあって、芸術や政治、民衆が困っている事などについて話し合ったのではないでしょうか。これって結構アイデアソンやハッカソンに似てますよね?

 参加者は喉の渇きを潤すためだけにお茶を飲むのではなく、“一緒にお茶を飲む”ことによって精神を安定させ、そこから皆でアイデアを出し合っていたのでしょう。そんな茶会の精神を、シリコンバレーのベンチャー文化と融合させたらおもしろいことが起きるのでは? というちょっとした遊び心から茶ッカソンが生まれたんです」

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