やはり軽量級ゲームではオーバーキル気味
では最後に軽量級ゲームでのフレームレートをチェックしてゲーム系ベンチは締めとしよう。「Call of Duty: Modern Warfare 3」は対戦のリプレイ再生時に、「Phantasy Star Online 2」は公式ベンチの最初のシーン(都市エリア)でのフレームレートを計測している。それぞれ1920×1080ドット、画質関係は最大にセットした。
まずCoD:MW3はGTX560Tiでも完全にソフト的なフレームレート上限(約93fps)に到達するため、GTX660を導入してもこれ以上速くはならない。一方PSO2は最低フレームレートがFermi世代よりも改善はするが、平均で考えるとこちらもオーバースペック。DirectX9~10世代の軽めのゲーム目的なら、GTX660を導入する意義はさほど高くないようだ。
2年前とほぼ同レベルの消費電力
では最後に消費電力およびGPU温度をチェックしてみたい。消費電力は「watts Up? PRO」、GPU温度は「GPU-Z」を用意し、PC起動10分後およびBattlefield3テスト開始から10分後の値を測定している。
まず驚くべきはGTX660の消費電力の少なさだ。大飯食らいなGTX560Tiを下回るのは予想済みだったが、GTX660Tiを40W下回ってきた点は驚き。GTX660Tiとの性能比が約2割減に対し消費電力比はおよそ1.8割減であるため順当といえば順当だが、25Wという差はかなり大きく感じる。Skyrimクラスの軽めのゲーム主体なら、GTX660Tiよりも燃費のよいGPUと判断していいだろう。
さて温度の解説をする前にひとつお詫びを。前回GIGABYTE製GTX660Tiカードの評価を行なった際、GPU温度がやたら高いことを指摘したが、どうやらそれは個体不良(あるいはヒートシンク装着時の作業ミス)ではないか、とのご指摘をいただいた。そこで今回改めて新品を手配しテストした結果、「GV-N66TOC-2GD」の温度はピーク時でも67度と、クーラーの性能を考えれば順当な結果が出た。この場を借りて関係者の皆様に深くおわびしたい。
肝心のGTX660の温度は非常に低い。Twin Frozr IIIの冷却能力の高さも相まって、長時間ゲームをしても安心できそうな温度にとどまっている。
(次ページへ続く)
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