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週刊 PC&周辺機器レビュー 第125回

老舗サウンドカードがボイス機能を強化 Sound Blaster Recon3D

2011年12月16日 12時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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ニコ生やUstにも有用?
CrystalVoiceで声にエフェクト

Recon3Dの目玉機能「CrystalVoice」。ボイスチャットにリアルタイムでエフェクトをかけられる

 Recon3Dシリーズの目玉と言える機能が、音声コミュニケーションを改善する「CrystalVoice」である。付属するアレイマイクも、この機能を生かすためのものだ。

 CrystalVoiceの機能はいくつかあるが、まずポイントとなるのがマイク入力された音声にリアルタイムにエフェクトをかける機能「FX」だ。男性/女性といった基本的なものから、米国アニメに出てきそうな甲高い子供の声、低く野太いオーク風の声など、17種類ものエフェクトが用意されている。中には今ひとつ違いの分かりにくいものもあるが、使ってみるとなかなか面白い。FXと同時にほかのエフェクト(Smart Volumeなど)を使うと、音がこもって聞こえる場合もあるので、適宜調整して聞きやすい設定を探すといい。

 音声へのエフェクト処理はSound Core3Dにより処理されるので、CPU側へは特に目立った負荷はかからない。またサウンドカード内で処理されるおかげで、対応アプリケーションも選ばないようだ。基本的にはゲームでのボイスチャットを想定した機能だろうが、SkypeのようなVoIPソフト、あるいはUstreamやニコニコ生放送(ニコ生)での生中継や、ゲーム実況のビデオ撮りなどで、地声を使いたくないという場合にも役立ちそうだ。

アレイマイクの集音範囲を変える「Focus」。室内の余計な音は聴かせたくない場合に使える

付属のアレイマイクは非常にコンパクト。キーボードの上やディスプレーの上など、邪魔にならないところに設置できる

 CrystalVoiceとアレイマイクを組み合わせた機能に、「Focus」という機能がある。これはアレイマイクの集音範囲をコントロールパネルから変える機能である。例えば複数人の話者がいるときは、「ワイド」側に広げて全員の声を拾う。逆に話すのは自分1人で周囲の音は録りたくない場合は、「ナロウ」側に狭める、といったことができる。

 とはいっても、最大限ナロウ側にしたからといって、(当然だが)マイク正面以外の音をまったく拾わないというわけではない。周囲の雑音の音量を下げられる程度と考えて使うのが適当だ。

 サウンドカードらしいゲーム向けの機能としては、「SCOUT MODE」という機能がある。

「SCOUT MODE」をオンにすると、小さな音を聞き取りやすくなり、音で敵の位置を把握しやすくなる。ただしゲームによって向き不向きがある。必要な場面でだけホットキーでオンにして、音を聞き分けたらオフにするのがよさそうだ

 SCOUT MODEは「ゲーム内の離れた場所にいる相手プレーヤーや敵の存在を音で捉えることが可能となり~」と説明されている。実際に試してみると、オンにした途端ボリュームが大幅にあがり、オフにすると元に戻るといった動作を示した。つまり、オンにするとボリュームが上がるので、本来ならかすかに聞こえるだけの離れた敵の存在を示す音を聞き取りやすくなり、ゲームで優位に立てるという理屈だ。

 この機能はFPSの対戦プレイなどで効果がありそうな反面、例えば環境音が大きかったりBGMが鳴っているようなゲームだと、そうした音まで大きくしてしまう。ゲームによって向き不向きがある機能と言えそうだ。

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