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週刊 PC&周辺機器レビュー 第103回

プロジェクターを内蔵できるモバイルノート SH76/D

2011年05月27日 12時00分更新

文● 池田圭一

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スリムなのに妥協なし!
欲しい機能は全部載せ?

前面にSDカードスロットと、ワイヤレス機能のスイッチを装備。ディスプレー部の薄さがわかるだろうか?

 SH76/Dのファートインプレッションは、「このサイズにずいぶん詰め込んだな」だった。各種のインターフェースを初めとして、ギミックが非常に多い。たとえば前面のやや右にSDカードスロットがあり、その下に吸気口がいくつか見える。前面右端には、無線通信機能(11b/g/n 無線LANとWiMAX)のオン/オフスイッチもある。

 右側面にはモバイル・マルチベイのすぐ上に、最近では珍しいExpressCard/54スロットを装備する。光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブを標準装備する。左側面にはUSB 3.0とUSB 2.0が1つずつやHDMI出力など、インターフェース類が装備されている。

本体左側面。左から電源コネクター、USB 3.0、USB 2.0、HDMI出力、マイク、ヘッドホン

本体右側面。左からExpressCardスロット、モバイル・マルチベイ、USB 2.0、有線LAN

本体背面。アナログRGB出力端子を装備。最厚部は32.8mmもあるが、意外にスリムな印象だ

使わないときに立てかける保管の仕方を考慮したのか、背面にもゴムダンパーがある

 ディスプレーベゼルに8個も付けられたダンパーは、ややうるさく感じる。このゴムダンパーは背面にもある。おそらく立てかけて保管するときに、ヒンジ部やバッテリーを保護するためだろう。

 側面を見ると、ディスプレーパネル部の薄さに気付く。天板にマグネシウム合金のパネル、バックライトには薄型LEDを用いることで、わずか7.3mmの厚さを実現している。それでいて、天板全面加圧は200kgに耐えるという。実際には手でディスプレーを持っただけでもゆがむほどだが、本体側に力を逃がすようになっているのだろう。

天板はマグネシウム合金で、試作機での全面耐加重は約200kg。ヘアライン模様が美しい

天板がすっきりしているのに対し、カバーや複雑な凹凸が目立つ底面

 底面は各種のギミックにより、少々賑やかだ。内蔵HDDやメモリーへのアクセスカバー、内蔵無線LANモジュールのカバーに加えて、モバイル・マルチベイ用のスペースや空冷フィン清掃用のスロットなど、やたらと開閉部が多い。加えて、吸気口周囲の空間を確保するためのゴム足など、凹凸も多い。カバンへの出し入れの際に引っかかりそうだ。天板のヘアライン模様などが洗練されているのに対し、汎用性を持たせるあまりか、底面のデザインには統一感がないのが気になった。

十分なキーピッチ(19mm)を確保したキーボード。キータッチはかなり良好だ

円形のくぼみが独特なスクロールパッドと指紋センサー。指紋センサーは指を近づけると、青く発光して読み取り動作を知らせる

 近年は薄型のアイソレーションキーボードが流行しているが、SH76/Dのキーボードはオーソドックスな台形キータイプである(カスタムメイドでアイソレーションタイプも選べる)。キーピッチは約19mm、キーストロークは約2.7mmのしっかりしたものを採用しており、タイプ感は良好だ。

 マウスパッドや指でなぞることでスクロール操作が可能な「スクロールパッド」(パッド右の円形くぼみ)の操作性もいい。ビジネスマシンとしても使える指紋センサーを、マウスボタンの中央に標準装備するなど、仕様面で取りこぼしている物がないのは評価したい。

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