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アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2011 第3回

知ったかできるパーツ基礎知識【ビデオカード編】

2011年04月14日 12時00分更新

文● 山県

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2011年ビデオカード選びのポイント

 ここまで、購入前の注意事項について解説してきたが、次に2011年ビデオカード選びのポイントを確認しておきたい。
 NVIDIAのGeForceで構築可能な「SLI」や「PhysX SLI」、AMDのATI Radeonで構築可能な「CrossFire X」といったいわゆるマルチGPU環境については従来通りなので省略。ここでは、2011年版ビデオカード選びの際の注目点を以下の3点に絞ってみた。

  • 3D対応PCを組む(NVIDIA 3D Vision導入)
  • 3画面以上の多画面出力をする
  • ビデオカードの性能(GPUの種類をしっかり把握する)

3D対応のPCが簡単に自作可能

 もはや使い古された感もある“2010年は3D元年”というフレーズ。2011年の現在、3Dをちょっと流行ったネタ扱いにするような人はもはやいないはずだ。それだけ認知度を一気に高めた3Dだが、もはやPCの世界では当たり前の機能となりつつある。その筆頭となるのが、アクティブシャッター方式を採用するNVIDIAの「NVIDIA 3D Vision」(以下3D Vision)だ。

無線シャッターメガネ「GV701-3DVR」と半径20フィート内のアクティブ型シャッターメガネにデータを直接送信するUSB方式の高出力IRエミッター

 もはや説明不要というユーザーも多いだろうが、もう一度3D Visionについて簡単に確認しておこう。3D Vision利用にあたっては、NVIDIA製GPUを搭載した対応ビデオカードとリフレッシュレートが120Hzの3D Vision対応液晶モニター、3Dメガネやトランスミッターが含まれる「3D Visionキット」が必須となる。対応ビデオカードはこの1年で発売された製品であればすべてOK(スペック表を確認)。GTS 450以上の製品であれば3D Visionの機能はすべてサポートしている。

3Dメガネを装着することで立体視が可能になる「NVIDIA 3D Vision」。動作には対応ビデオカードを搭載したPCと3D Vision対応液晶モニター、3Dメガネやトランスミッターが含まれる3D Visionキットが必須となる。とはいえ現役のビデオカードであればほぼ対応済みと思っていいだろう

より簡単になった多画面出力

 以前であれば結構な手間がかかった多画面出力だが、最近では1枚のビデオカードで容易に3画面出力も可能だ。対応液晶モニターの問題をクリアする必要があるものの、なかには1枚のビデオカードで最大5画面出力が可能となる「Radeon HD 6870」搭載ビデオカードなどというものもある。

1枚のビデオカードで最大5画面出力が可能となる「Radeon HD 6870」搭載ビデオカード「FLEX HD6870 1G GDDR5 PCI-E DL-DVI-I+SL-DVI-D/HDMI/DUAL MINI DP BOX」

AMDの多画面出力機能「AMD Eyefinity テクノロジー」をSapphireが独自にアレンジした「FLEX」シリーズ。ディスプレイ側の環境さえ整えば、DisplayPort×2を加えた5画面出力も可能だ

AMD Eyefinityのデモのひとつ。狭額縁のワイドディスプレーを縦置きにして、5枚並べてFPSをプレイ。なかなかの迫力

 NVIDIAの「NVIDIA 3D Vision Surround」(GTX 590以外ではSLI構成が必要)やAMDの「AMD Eyefinity テクノロジー」など、液晶モニターも安くなった今、あえて挑戦してみるのも悪くはないだろう。

昨年のCOMPUTEX TAIPEI 2010でのひとコマ。多画面+立体視の「NVIDIA 3D Vision Surround」対応システムのデモはひときわ注目を集めたが、今では比較的容易に実現可能だ

ビデオカードの性能を確認しよう

 最新ビデオカードの基本性能を大まかに把握したところで、いよいよ各GPUの性能を確認していきたい。といっても数が多すぎるので、まずは以下のスペック表を参照してもらおう。併せて秋葉原での初登場時の記事も発売日順に用意してみた。どのGPUがいつ頃に発売となったのか、大体の流れが掴めるはずだ。

AMD「Radeon」シリーズ

Radeon スペック一覧表
GPU名 HD 6990 HD 6970 HD 6950 HD 6870 HD 6850 HD 6790
開発コードネーム Antilles Cayman Cayman Barts Barts Barts LE
製造プロセス 40nm
シェーダバージョン 5.0
DirectX 11.0
SP数 1536×2 1536 1408 1120 960 800
ROP数 32×2 32 32 32 32 16
コアクロック 830MHz 880MHz 800MHz 900MHz 775MHz 840MHz
シェーダクロック 830MHz 880MHz 800MHz 900MHz 775MHz 840MHz
メモリクロック(相当) 5000MHz 5500MHz 5000MHz 4200MHz 4000MHz 4200MHz
メモリタイプ GDDR5
メモリインターフェイス 256bit
メモリサイズ 2GB×2 2GB 2GB 1GB 1GB 1GB
最大消費電力 375W 250W 200W 151W 127W 150W
外部電源 8ピン+8ピン 8ピン+6ピン 6ピン+6ピン 6ピン+6ピン 8ピン 6ピン+6ピン
秋葉原での発売日 2011/3/8 2010/12/15 2010/12/15 2010/10/22 2010/10/22 2011/4/6

 2009年~2010年中盤にかけて「Radeon HD 5000」シリーズをヒットさせたAMD。2010年後半に新シリーズとなる「Radeon HD 6000」を投入する余裕のあるスケジュールに見える。
 いまだにローエンド~ミドルレンジ帯の一部を「Radeon HD 5000」シリーズが担っているという点はあるものの、ここ1年で登場したGPUは計6モデルある。今後は「Radeon HD 6000」シリーズのローエンド~ミドルレンジの新製品が登場してくるはずだ。

「Radeon HD 5000」シリーズの完成度の高さから、発売直後は非常に人気となった後継モデルの「Radeon HD 6970」。とはいえ前作を越えるヒットとは正直ならなかった

NVIDIA「GeForce」シリーズ

GeForce スペック一覧表
GPU名 GTX 590 GTX 580 GTX 570 GTX 560 Ti GTX 550 Ti
開発コードネーム GF110 GF110 GF110 GF114 GF116
製造プロセス 40nm
シェーダバージョン 5.0
DirectX 11.0
SP数 512×2 512 480 384 192
ROP数 48×2 48 40 32 24
コアクロック 608MHz 772MHz 732MHz 822MHz 900MHz
シェーダクロック 1215MHz 1544MHz 1464MHz 1644MHz 1800MHz
メモリクロック(相当) 3414MHz 4008MHz 3800MHz 4008MHz 4104MHz
メモリタイプ GDDR5
メモリインターフェイス 384bit 384bit 320bit 256bit 192bit
メモリサイズ 1536MB×2 1536MB 1280MB 1GB 1GB
最大消費電力 365W 244W 219W 170W 116W
外部電源 8ピン+8ピン 8ピン+6ピン 6ピン+6ピン 6ピン+6ピン 8ピン
秋葉原での発売日 2011/3/24 2010/11/9 2010/12/7 2011/1/25 2011/3/15
GPU名 GTX 465 GTX 460(1GB) GTX 460(768MB) GTX 460 SE GTS 450
開発コードネーム GF100 GF104 GF104 GF104 GF106
製造プロセス 40nm
シェーダバージョン 5.0
DirectX 11.0
SP数 352 336 336 288 192
ROP数 32 32 24 32 16
コアクロック 607MHz 675MHz 675MHz 650MHz 783MHz
シェーダクロック 1215MHz 1350MHz 1350MHz 1300MHz 1566MHz
メモリクロック(相当) 3206MHz 3600MHz 3600MHz 3400MHz 3608MHz
メモリタイプ GDDR5
メモリインターフェイス 256bit 256bit 192bit 256bit 128bit
メモリサイズ 1GB 1GB 768MB 1GB 1GB
最大消費電力 200W 160W 150W 150W 106W
外部電源 6ピン+6ピン 6ピン+6ピン 6ピン+6ピン 6ピン+6ピン 8ピン
秋葉原での発売日 2010/6/1 2010/7/12 2010/7/12 2010/11/16 2010/9/13
GPU名 GT 440 GT 430 GT 520
開発コードネーム GF119 GF108 GF108
製造プロセス 40nm
シェーダバージョン 5.0
DirectX 11.0
SP数 48 96 96
ROP数 8 4 4
コアクロック 810MHz 810MHz 700MHz
シェーダクロック 1620MHz 1620MHz 1400MHz
メモリクロック(相当) 1800MHz 1800MHz 3200MHz
メモリタイプ DDR3 GDDR5/GDDR3 DDR3
メモリインターフェイス 64bit 128bit 128bit
メモリサイズ 1GB 1GB/512MB 1GB
最大消費電力 29W 65W 49W
外部電源 - - -
秋葉原での発売日 2011/4/13 2011/2/1 2010/10/11

 一方のNVIDIAは、劣勢を挽回すべく2010年は積極的に新GPUを投入。ローエンド~ミドル~ハイエンドまで幅広いラインナンップを隙間なく投入してきている。ここ1年で登場したGPUは、AMD「Radeon」シリーズのほぼ倍となる計13モデル。
 中にはすでに店頭で見つけるのが難しい製品もあるほか、「400」番台と「500」番台で世代がまたがるために、どうしても前者の「400」番台が付くモデルは古いという印象が付きまとってしまう。

「FF XIV」と「GeForce GTX 460」搭載ビデオカードがセットになった製品なども発売となった。発売時こそ注目を集めたモデルだったが年末にかけて価格が急落。今では特価品扱いながら、1万2000円台で販売されていることもある

(次ページへ続く)

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