AMDは日本時間2011年4月5日、DirectX 11に対応した新GPU「AMD Radeon HD 6790」(以下、Radeon HD 6790)を発表した。
「Radeon 6000」シリーズは既にハイエンド向けの「Radeon 6900」シリーズ、アッパーミドルの「Radeon HD 6800」シリーズが発売されているが、ミドルレンジは旧シリーズの「Radeon HD 5770」のままとなっていた。
本日発表となったRadeon HD 6790は、「Radeon HD 6850」と「Radeon HD 5770」のちょうど中間に位置する製品で、この間にある性能ギャップを埋めるべく登場した製品だ。そこで今回は「Radeon HD 6000」シリーズ初となる700番台の製品「Radeon HD 6790」の性能について確認していきたい。
メモリ周りの性能が底上げされたRadeon HD 6790
それではまずRadeon HD 6790のスペックを確認していこう。Radeon HD 6790はコアクロックが840MHz、メモリクロックは4.2GHz、Stream Processing Unit(以下SP)数は800基だ。
「Radeon HD」シリーズでは80SPによって、1基の「SIMD Engine」を構成するため、Radeon HD 6790のSIMD Engine数は10基となる。これは「Radeon HD 6870」からは4基、Radeon HD 6850からは2基削減された計算だ。また、ROP数もRadeon HD 6800シリーズの32基から16基へと半分に削減されており、Radeon HD 5770と同等にとどまる。
一方で、メモリのスペックはかなり豪華な仕様となっている。これまで700番台では128bitに制限されていたメモリバス幅は256bitに引き上げられ、動作クロックもRadeon HD 6870と同じため、メモリ帯域については上位モデルのRadeon HD 6850を上回る。
また、最大消費電力は150Wとミドルレンジにしてはやや高めで、Radeon HD 5770やRadeon HD 6850から大幅に増えている。このあたり、電源容量が小さい場合には注意が必要だ。
| 各ビデオカードの比較表 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| GPU | Radeon HD 6790 |
Radeon HD 6870 |
Radeon HD 6850 |
Radeon HD 5770 |
GeForce GTX 550Ti |
| 製造プロセス | 40nm | ||||
| DirectX対応 | DirectX 11 | ||||
| コアクロック | 840MHz | 900MHz | 775MHz | 850MHz | 900MHz |
| ストリーミング プロセッサ数 |
800基 | 1120基 | 960基 | 850基 | 192基 |
| ROPユニット数 | 16基 | 32基 | 32基 | 16基 | 24基 |
| メモリクロック | 4.2GHz相当 | 4.2GHz相当 | 4GHz相当 | 4.8GHz相当 | 4.1GHz相当 |
| メモリタイプ | GDDR5 | ||||
| メモリバス幅 | 256bit | 256bit | 256bit | 128bit | 196bit |
| メモリ帯域 | 134.4GB/s | 134.4GB/s | 128GB/s | 76.8GB/s | 98.5GB/s |
| 最大消費電力 | 150W | 151W | 127W | 108W | 116W |
| 外部電源 | 6ピン×2 | 6ピン×2 | 6ピン×1 | 6ピン×1 | 6ピン×1 |
上位モデルと変わらぬ多彩な出力端子
「Radeon HD 6870」と同等のカードサイズ
AMDのRadeon HDシリーズのウリの1つである多彩な出力端子はRadeon HD 6790でも健在だ。ミドルレンジにもかかわらずDVI-I×2、HDMI、miniDisplayPort×2という、上位モデルと同等の3種類5系統のコネクタを搭載する。
Radeon HD 6790に搭載されているリファレンスクーラーは一般的な2スロット占有タイプで、冷却効率を上げるために基板全体がカバーで覆われている。ボードサイズは実測で約250mm。Radeon HD 5770の220mmより30mm長く、Radeon HD 6870とほぼ同じサイズだ。
さらにPCI-E用の補助電源コネクタも6ピン×2構成のため、一見Radeon HD 6870とまったく同じに見える。このような外観やスペックから想像するとRadeon HD 6790はおそらくRadeon HD 6870のコア性能を制限した製品ではないかと思われる。
(次ページへ続く)
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