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アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2011 第4回

知ったかできるパーツ基礎知識【ケース/電源/クーラー編】

2011年04月16日 12時00分更新

文● 池座 優里

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 ここまでお送りしてきた「CPU/マザー/メモリ編」、「ストレージ編」、「ビデオカード編」の特集を参考にすれば自分の用途にあったPC構成を選択できるだろう。
 しかし、高性能のPCパーツは得てして消費電力や発熱も高く、安定動作させるにはそれなりのケースや電源が必要というのもお分かりのはず。逆に、省電力構成のPCに高出力電源や大掛かりなCPUクーラーを組み合わせるのも、これまた無駄が多いというもの。
 そこで4回目の「ケース/電源/CPUクーラー編」では、PCの構成に最適なモデルを見つけていこうということで、2011年4月におけるイマドキについて見ていくことにしよう。

PCケース、電源ユニット、CPUクーラーは、PCを安定動作させるために必要なパーツ。スペックを重視するあまりこれらのパーツをケチったり、間違った選び方をすると、せっかくのPCが能力を発揮できない可能性がある

PCケース選びのポイント

 PCケース売り場に一度でも行ったことがあるなら分かると思うが、大きさ、見た目、価格とも様々な製品が所せましと展示されている。その中から自分のPCに合ったケースを見つけるのは、これまたなかなか難しい作業となる。そこでまずはケースを選択する際の主なポイントから紹介していきたい。

  1. マザーボードの規格から選定する
  2. ビデオカードの長さから選定する
  3. 冷却性能の善し悪しから選定する
  4. 組み立て易さから選定する
  5. 使い勝手のいいケースを選定する
  6. 最後はやはり自分が気に入った製品を

 いずれも当たり前で基本的なことばかりだが、どれも重要なポイントだ。これらのポイントをしっかりと把握して、理想のPCケースを探し出していただきたい。

ショップの売り場には、価格や形状も様々なケースがずらりと並んでいる。この中から最適なPCケースを選択する必要があるのだが、実際に訪れると意外に迷ってしまうものだ

マザーボードの規格にあったケースを選択しよう

 PCケースを選定する上でマザーボードのフォームファクタは非常に重要、というか基本中の基本となる。現在、マザーボードの規格はE-ATX、ATX、Micro-ATX、Mini-ITXの4つが主流となっている(その他独自規格や超小型フォームファクタとしてNano-ITXやPico-ITXなども存在するがここでは割愛する)。

マザーボードのフォームファクタ。左からATX、Micro-ATX、Mini-ITX、Nano-ITX、Pico-ITX

 また、最近では4Way-SLI/Quad CrossFire Xといった強力なマルチGPU環境のため、ATXより縦長のXL-ATXを採用したマザーボードもいくつか登場している。主なフォームファクタとそのサイズを以下にまとめてみた。

フォームファクタ
サイズ 奥行き
Extended ATX 305mm 330mm
XL-ATX 325mm 244mm
ATX 305mm 244mm
Micro ATX 244mm 244mm
Mini-ITX 170mm 170mm

こちらは「4-Way SLI」への対応をうたうXL-ATXフォームファクタのeVGA「X58 Classified 4-Way SLI」。拡張スロットの数を確保するために若干サイズが大きいのがわかる

 これらのフォームファクタをしっかりと把握して、購入予定のマザーボードが問題なく搭載できるケースを選択する必要がある。また、フォームファクタには下位互換があるため、ほとんどのケースで対応する規格以下のマザーボードなら問題なく収まることも覚えておきたい。
 つまり、ATX規格に対応するケースならATXとMicro ATX、Mini-ITXが、E-ATX対応フルタワーモデルならE-ATXとATX、Micro ATX、Mini-ITXすべてが搭載可能というワケだ。ただし、一部非対応の製品もあるため購入する際には必ず確認しておきたい。

2011年2月に発売されたXL-ATXサイズまで搭載可能なアビー製PCケース「AS Enclosure 700」

こちらはE-ATXサイズに対応したフルタワーPCケースIN WIN製「Dragon Rider」。騎士の鎧風デザインの大型ケースで、サイドパネルには220mmファンを搭載するなど冷却性能も高い

(次ページへ続く)

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