インテルは17日、32nmプロセスで製造される「Westmere」コアのサーバー&ワークステーション向けCPU「Xeon 5600番台」「Xeon 3600番台」を発表した。Nehalemアーキテクチャーでは初の6コアCPUも含まれる。
コード名「Westmere-EP」と呼ばれていたこの新CPUは、Core i7やXeon 5500番台と同じ、「Nehalemアーキテクチャー」と呼ばれるアーキテクチャーを備えた、32nmプロセスのCPUコアを搭載する。基本的に2ソケットシステムのサーバー&ワークステーション向け製品である。なお、同じWestmereシリーズのCPUは、すでにデスクトップ/ノートパソコン向けのGPU内蔵型Core i5/3(Clarkdale、Arrandale)などで採用されているが、Xeon 5600番台ではGPUを搭載しない。
Xeon 5600番台は、CPUコア数が6コアの製品と、4コアの製品がラインナップされている。ワークステーション向けのXeon 3600番台は、6コアの「Xeon W3680」のみが発表されている。いずれもハイパー・スレッディング・テクノロジーに対応し、各コア2スレッド同時実行が可能。6コアのXeonの場合、最大12の論理CPUを備えることになる。またほとんどの製品が、自動オーバークロック機能「ターボ・ブースト・テクノロジー」に対応する。そのほかに、AES暗号化のアクセラレーションを行なう命令セット「AES-NI」、セキュリティー機能「Intel TXT」にも対応している。
主な仕様は以下のとおり。価格は1000個受注時の1個あたりの価格である。
CPU名 | X5680 | X5670 | X5660 | X5650 | E5640 | E5630 | E5620 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
開発コード | Westmere-EP | ||||||
プロセスルール | 32nm | ||||||
物理コア数/ 論理コア数 |
6/12 | 4/8 | |||||
CPUクロック | 3.33GHz | 2.93GHz | 2.80GHz | 2.66GHz | 2.66GHz | 2.53GHz | 2.40GHz |
ターボ・ブースト | 対応 | ||||||
3次キャッシュ | 12MB | ||||||
メモリー | DDR3-1333 | DDR3-1066 | |||||
QPIクロック | 6.4GT/秒 | 5.86GT/秒 | |||||
TDP | 130W | 95W | 80W | ||||
価格 | 15万1080円 | 13万820円 | 11万750円 | 9万490円 | 6万7590円 | 5万60円 | 3万5160円 |
CPU名 | X5677 | X5667 | L5640 | L5630 | L5609 | W3680 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
開発コード | Westmere-EP | ||||||
プロセスルール | 32nm | ||||||
物理コア数/ 論理コア数 |
4/8 | 6/12 | 4/8 | 6/12 | |||
CPUクロック | 3.46GHz | 3.06GHz | 2.26GHz | 2.13GHz | 1.86GHz | 3.33GHz | |
ターボ・ブースト | 対応 | 非対応 | 対応 | ||||
3次キャッシュ | 12MB | ||||||
メモリー | DDR3-1333 | DDR3-1066 | DDR3-1333 | ||||
QPIクロック | 6.4GT/秒 | 5.86GT/秒 | 4.8GT/秒 | 6.4GT/秒 | |||
TDP | 130W | 95W | 60W | 40W | 130W | ||
価格 | 15万1080円 | 13万820円 | 9万490円 | 5万60円 | 3万9970円 | 9万760円 |
対応チップセットは既存のIntel 5520チップセットで、CPUソケットはLGA 1366など、既存のXeon 5500番台向けシステムからの移行を容易にしている点も特徴となっている。
メモリーチャンネルは3チャンネルで、1チャンネル辺り最大3枚のDIMMを装着できる。メモリーはRegistered、Unbufferedの双方に対応する。ただしパフォーマンスは、1チャンネル1 DIMM搭載のトリプルチャンネル構成が最も高速となる。