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企業システムを席巻する BI最新事情 第12回

発売日は5月1日、4月30日までのキャンペーンも

コピペを立派なBIにしてしまうSQL Serverのデモ

2010年02月19日 10時00分更新

文● 吉川大郎/TECH.ASCII.jp

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気になるデータは全部入れてしまえ!
データのインポート

 使い勝手のデモの次は、Microsoft SQL Server 2008 R2からロードしてきたデータに、手持ちのExcelデータを加えて分析を行なうというものだ。なお、元のExcelの数値を変更すると、セルフ サービスBIで作成したデータも変化するようになっている。冒頭で“コピペ”と書いたが、AzureやExcelとの連携の場合は、決してスタティックにデータを持ってきているわけではない。

Excelのデータを持ってくる

Excelから、麺類の生産量をコピー&ペーストする。すると、そのデータ専用のシートが1つ増える

リレーションの作成

既存のデータと新データの内容を関連づける

麺類の生産量と売上金額

元々データの中にあった売り上げ金額と、麺類の生産量がマージされて表示された。売上金額が、生産量を数カ月後にトレースする形になっていることが分かった

 次は、Webページからのデータ取り込みだ。これはExcelとは違って、スタティックなものとなる。

日経平均株価

Webで見つけた日経平均株価をコピー

貼り付け

クリップボードの内容を、新しいテーブルに貼り付ける。事前にプレビューで確認ができる

データとして活用可能

データとして活用可能となった

データの共有とレポート

 こうして作成したデータは、「PowerPivot for SharePoint 2010」にて共有できる。これは、SilverLightを使ったプレビューが特徴の、チームのための共有の仕組みだ。PowerPivot for SharePointは、フリーでダウンロードできる~for Excelとは違い、Microsoft SQL Server 2008 R2のみの提供となる。

SharePoint

作成したデータは、SilverLightによってプレビューできるため、ファイル名から内容を推測したり、いちいち開いて確認しなくても済むようになっている

 レポートに関しては、「Report Builder 3.0」が提供される。これは、Excel 2010と同じくセル内にグラフなどを埋め込むスパークラインなどが提供されている。しかし、レポーティング機能の目玉は、ジオデータとの連携だろう。たとえば日本地図の上に、都道府県ごとにデータを表示させたり……といったことができる。

レポート

スパークラインなどを多用したレポート

地図データ

地図データを活用したレポート。地図のデータソースは、地図フォーマットであるESRIシェイプファイルなども利用できる。画面は、地域ごとの納豆消費量を、バブルグラフで表わしたもの

 こうしてデモンストレーションを眺めてみると、ほとんどがPwerPivot for Excel 2010を使ったものであり、そういう意味ではMicrosoft SQL Server 2008 R2というよりもExcel 2010の話なのではないか? という印象も受けるが、そもそもバックエンドのデータがなければBIそのものは成り立たない。エンドユーザーが加工した現場レベルのBIがSharePoint Server 2010で共有される事を含めて、データの蓄積・活用・共有という三位一体のBIの流れが、今年登場するマイクロソフト製品の特徴といえる。

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