BIも、クラウドも、並列処理も!とにかく全部入り
次期SQL Serverはトレンドてんこ盛りDBだった!
2009年11月26日 09時00分更新
マイクロソフトの最近の合い言葉と言えば、「3S+C」(PC、携帯電話、テレビのスクリーン+クラウド)だが、「SQL Serverも3S+Cを意識して開発されている」と語るのは、マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 業務執行役員 本部長 五十嵐光喜氏だ。
クラウド関連では先週PDCにてSQL Azureの提供開始が正式発表されたこともあり(関連記事)、「今までSQL Serverは、“データベース”であると言って紹介してきたが、これからはデータセンター側ではSQL Server、クラウド側ではSQL Azureとして提供する」(五十嵐氏)。
今回発表されたMicrosoft SQL Serverの次期バージョン「Microsoft SQL Server 2008 R2」(以下、SQL Server 2008 R2)は、オンプレミスとクラウドをシングルアーキテクチャで提供するのが最大の目玉だ。クラウドのSQL Azure、オンプレミスのSQL Serverのどちらでアプリケーションを開発しても同じように動く。もちろん、データをSQL ServerとSQL Azureの両方に分散して置いておいても、手軽に連携できる。
同じアーキテクチャだとはいえ、互換性は本当に100%なのか? こうした疑問についてマイクロソフトは「トランザクションとSQLは、現状では完全な互換性を持っているので、書き直す必要はない」と回答した。
記者発表会場では、SQL Server 2008 R2とSQL Azureの連動デモが行なわれた。
リリース時期に関しても、歩調を合わせている。本日をもって、SQL Server 2008 R2は日本語プレビュー版の提供を開始し、SQL Azureもプロダクション環境プレビュー提供を開始する。また、2010年2月にはSQL Azureがプロダクション環境の商用課金を開始し、2010年H1には、SQL Server 2008 R2の製品提供が開始されるというわけだ。
SQL Server2008 R2には、オンプレミスとクラウドの垣根をなくした上に、さらにさまざまな機能が盛り込まれているが、大きなものは以下の3つだ。
- 超大規模環境への対応
- プライベートクラウド機能の提供
- セルフ サービス BI
次ページ「超大規模環境への対応」に続く

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