日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は、ビジネス分析やビジネス最適化を行なうサービス“BAO(Business Analystics and Optimization)”のサービス/ソリューションを30種類用意するとともに、BAO関連の組織を拡充/強化する。
BAOとは、IBMのソフト/ハードをはじめ、研究開発部門やコンサルティングのスキル等すべての力を使って顧客の経営上の課題を解決しようというもの。“見える化”と呼ばれているOLAPやBIといった世界は分析や解析が主な役割だったが、BAOはそこからさらに進んで“予測”の分野まで踏み込んだサービスを行なう。
BAOのソリューションは、ダッシュボードや分析レポートといった分析ツール/ソフトウェアと、自然言語解析やデータ解析など数理的な分析ノウハウをベースにし、KPI(Key Performance Indicator)の設定や人員配置の最適化、顧客のフィードバック活用などを提供。さらに、各業界別に特化したソリューションも用意される。たとえば金融業界であれば、医療保険の不正請求の検知のために、個人識別ソリューションを適用するし、流通業界であれば、サプライチェーン最適化などを行なう。
今回の発表に合わせ、IBMでは2つのソリューションが紹介された。
金融業界向けの個人識別ソリューションでは、住所の同一性や同一のカード番号を使う人間などをマッチングして割り出し、身元情報を強化。こうして、クレジットカードの不正使用をする詐欺グループを発見する(左)。経営支援ソリューションでは、顧客の声を分類し、苦情から要望までを分類。解決優先度などの重み付けまで行なう(中)。
組織の面では、基幹系システムの構築経験が豊富な人材をBAO組織に配置した。BAO組織は、昨年の7月に250人体制でスタートしたものを、この1月には400人体制に強化し、最終的には500名までの拡充を予定している。

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