肩越しにこちらを覗く目がおちゃめ。猫と道路を挟んで見つめ合い、という感じ (オリンパス『C5050Z』 2003年7月20日撮影)
さあ、猫を撮ろう。
猫を撮るとき一番大切なのは何か。いうまでもない、猫を見つけることである。猫写真をたくさん撮ってる猫好きは、間違いなく、そうでない人より猫を見つけるのがうまい。猫を探して徘徊してるからではなく、普通に歩いていても、視界の端にひっかかった猫に即座に気づくのである。
猫を撮り続けてるうちに気付きやすくなったのが自分でも分かる。気付くようになると、街にはたくさん猫がいるのが分かる。とても楽しい。
猫を見つけたらまず立ち止まろう。
猫はとっても恐がりである。警戒心が強い。だから、通行人は無視しても、猫を見つけて立ち止まる人は「こいつはおれに気付いてる」と思って警戒し、フリーズする。
「こいつは信用していいかどうか」値踏みしてるのだ。臆病で人間を信用しない猫は、逃げるタイミングを見計らっている。人に慣れていて信頼すべき人間もいることを知っている猫は、逃げなくていいかどうか判断している。人に媚びをうるメリットを知っている猫は、近付くべきか考えている。
逃げない猫と分かったら、身をかがめよう。自分に置き換えてみると分かりやすい。いきなり目の前に自分の何倍もの身長の異生物が立ちはだかったら、まず逃げなきゃ、と思う。デカい異生物は危害を加えないと分かっていても、怖いもの。
猫も同じ。だからこちらもしゃがんで小さく見せるべし。
そして撮る。猫撮影の基本は、子供の撮影と同じ。できるだけ猫の目線と同じ高さ、少しでも低い位置から撮る。こちらはすでにしゃがんでいるのだから、ローアングル体勢。できればさらにカメラだけ低い位置にしたい。カメラを低く構えると撮りづらくなるが、その場合は親指でシャッターを押すように持ち替えるとよい。格段に撮りやすくなるからである。
そしてタイミングを見計らって撮る。そうすると、こちらも猫になったような視線の、猫同士が見つめ合っているような、そんな写真が撮れるのだ。
*第2回「シンクロナイズド・キャッツ――猫の群像」はこちら
筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味は猫と自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かに猫動画ポッドキャストも更新中。
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