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最新パーツ性能チェック 第479回

Radeon RX 9070 GREレビュー! VRAM 12GBでRTX 5060 Ti 16GBに圧勝しRTX 5070に迫る

2026年06月02日 09時00分更新

文● KTU (加藤勝明) 編集●北村/ASCII

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 2026年6月1日(米国時間)、AMDは「Radeon RX 9070 GRE」をグローバル市場でも販売すると発表した。Radeon RX 9070 GRE(以下、RX 9070 GRE)はRadeon RX 9070(以下、RX 9070)とRadeon RX 9060 XT(以下、RX 9060 XT)の中間に位置付けられるモデルであり、2025年に中国向けのGPUとして発表されたモデルである。2023年に中国向けに発表されたRadeon RX 7900 GREが翌年日本で発売(レビュー記事)されたのと同じように、RX 9070 GREも日本にやってくる、というわけだ。

 日本での発売日は6月2日午前11時。気になる価格は北米予想価格で549ドル。本稿執筆時点で予想価格は明らかではないが、噂レベルでは10万円前後という話もあるようだ。ただRX 9070 GREのVRAM搭載量は12GB、それよりVRAM搭載量の多いRX 9070 XTが9万円切りで流通している現状を考えると、この噂の確度は相当に低いと思われる。

 ちなみにRX 9070 GREの末尾にある「GRE」は、中国市場向けに用意されたモデル特有の接尾辞である。最初にGREが付いたのは2023年発表のRX 7900 GREだが、これは干支が“うさぎ年”であったため。GREはもともとうさぎ年を祝う“Golden Rabbit Edition”という意味であった

 しかしAMDは2025年にRX 7650 GRE(中国向けの製品ページ)をリリース。2025年(へび年)なのにうさぎ年? というおかしな話になっていたが、AMDは「GREはGreat Radeon Editionである」と再定義する力業で乗り切った(中国NetEaseのニュース)。

 与太話はさておき、今回はRX 9070 GREのサンプルを試す貴重な機会に恵まれた。AMDはRX 9070 GREを「WQHD以下のゲーミング用」かつ「GeForce RTX 5060 Ti 16GBが仮想敵」と位置付けている。果たしてこの主張は本当なのか? 簡単ではあるがテストしてみたい。

※編注:本稿ではRadeon RX 9060 XTの16GB版を「RX 9060 XT 16GB」、GeForce RTX 5060 Tiの16GB版を「RTX 5060 Ti 16GB」と表記している

AMDの資料より。80%以上のゲーマーは1440p、つまりWQHD(2560×1440)以下の解像度でプレイしている。これはRX 9070 GREのスペックに対する予防線的な主張だ

RX 9070 GREはRTX 5060 Ti 16GBが仮想敵。注目したいのは右下の価格部分で、ローンチ時は429ドルだったRTX 5060 Ti 16GBが、昨今の事情から569ドルにまで値上がりしている

レビュー用にお借りしたASRock製「Radeon RX 9070 GRE Steel Legend 12GB OC」。国内予想価格は不明

カード裏面。補助電源付近が凹んでいるため、補助電源ケーブルの根元が飛び出さないようになっているのは良い

映像出力はスタンダードなDP×3+HDMI×1の構成

補助電源は8ピン×2。コネクターの右手にカードのLEDを強制オフにするスイッチと、マザーのLEDと連動させるためのARGBピンヘッダーが見える

正体はメモリーコントローラーとInfinity Cacheが一部が無効化されたRX 9070?

 まずRX 9070 GREのスペックを確認しておこう。CU(Compute Unit)数はRX 9070より約15%少ない48基だが、ゲームクロックは逆にRX 9070より高め。演算ユニットが減った分クロックを上げて性能の着地点を調整していることが読み取れる。

スペック表
  Radeon
RX 9070
Radeon
RX 9070 GRE
Radeon
RX 9060
XT 16GB
Radeon
RX 7700 XT
Radeon
RX 6700 XT
アーキテクチャー RDNA 4 RDNA 4 RDNA 4 RDNA 3 RDNA 2
CU 56基 48基 32基 54基 40基
SP 3584基 3072基 2048基 3456基 2560基
Ray Accelerator 56基 48基 32基 54基 40基
AI Accelerator 112基 96基 64基 -- --
ROP 128基 96基 64基 96基 64基
テクスチャー
ユニット
256基 192基 128基 216基 160基
ゲーム
クロック
2070MHz 2220MHz 2530MHz 2171MHz 2424MHz
ブースト
クロック
2520MHz 2790MHz 3130MHz 2544MHz 2581MHz
メモリーデータ
レート
20Gbps 18Gbps 20Gbps 18Gbps 16Gbps
搭載メモリー GDDR6 16GB GDDR6 12GB GDDR6 16GB GDDR6 12GB GDDR6 12GB
メモリーバス幅 256bit 192bit 128bit 192bit 192bit
メモリー帯域 644.6GB/sec 432GB/sec 322.3GB/sec 432GB/sec 384GB/sec
Infinity Cache 64MB 48MB 32MB 48MB 96MB
PCI-Express Gen 5 x16 Gen 5 x16 Gen 5 x16 Gen 4 x16 Gen 4 x16
TBP/
Board Power
220W 220W 160W 245W 230W
補助電源
コネクター
8ピン×2 8ピン×2 8ピン 8ピン×2 8ピン

 最大のポイントはVRAM容量で、RX 9070が16GBなのに対しRX 9070 GREは12GB。メモリーバス幅192bit、Infinity Cache 48MBという仕様から、RX 9070では4基あったメモリーコントローラー&Infinity Cacheのペアが、RX 9070 GREでは3基に減っていることになる。今のPCゲームにおいてVRAM搭載量は生命線であるが、あえて製品をWQHD以下向けとすることで12GBでも十分戦える、という理屈である。

 RX 9060 XT 16GBの方がVRAMを多量に使う状況には強いが、描画性能そのものはRX 9070 GREが優位。ライバルNVIDIAもRTX 5070とRTX 5060 Ti 16GBで同じことをやっており、RTX 5070は相当に叩かれたことを考えると、RX 9070 GREは「あえて火中の栗を拾った」ことになるのだが、いかんせん今は未曾有のVRAM不足である。12GBにした分お手頃な価格で出てくれば大義は立つ(冒頭のボヤキを思い出そう)。

GPUの情報:「GPU-Z」で取得したもの。GDDR6、12GBという表記に注目

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