AMDがSocket AM4の10周年記念モデル「Ryzen 7 5800X3D」を発表、AM5は2029年まで継続
2026年06月02日 09時00分更新
AMDが台北で開催されているCOMPUTEX 2026にて、ゲーム、AI、およびソフトウェア分野を跨ぐ最新の製品ラインナップとロードマップを一挙に発表した。今回の発表では、同社が掲げる「プラットフォームの長寿命化」と「高性能ゲーミング技術の民主化」を強く印象づける内容が並んでいる。
AM4の10周年記念モデルと、AM5の普及帯X3Dモデルが登場
Socket AM5は2029年まで継続
デスクトップPC市場において複数世代にわたるソケット維持戦略を推進するAMDは、5世代のRyzenプロセッサーを支えてきたSocket AM4プラットフォームの10周年を記念し、「AMD Ryzen 7 5800X3D 10th Anniversary Edition」を発売する。
このモデルは、想定小売価格349ドルで2026年6月25日より発売される。Zen 3コアアーキテクチャーに「AMD 3D V-Cache」テクノロジーを組み合わせ、計96MBの総キャッシュを搭載することで、ゲームパフォーマンスの向上と低レイテンシー化を実現している。
AMD 400および500シリーズのチップセット搭載マザーボードと互換性があるため、既存のユーザーはシステムを刷新することなく手軽にアップグレードが可能であり、さらに高い熱伝導効率を長期間維持するサーマルパッド「Carbice Ice Pad」が製品に同梱される。
同時に、最新のAM5プラットフォーム向けの新CPUとして「AMD Ryzen 7 7700X3D」が発表された。こちらは想定小売価格329ドルで2026年7月16日より発売される。
本製品は8コア16スレッド、最大ブーストクロック4.5GHz、TDP 120Wの仕様で、104MBの総キャッシュを搭載しており、3D V-Cacheテクノロジーをより幅広い層へ届けるための戦略的モデルである。さらにAMDは、AM5プラットフォームのサポートを2029年まで継続することも確約した。
中国限定のミドルレンジGPU「Radeon RX 9070 GRE」が全世界で発売に
ビデオカード分野では、最新のAMD RDNA 4アーキテクチャーを採用したミドルレンジGPU「AMD Radeon RX 9070 GRE」を、想定小売価格549ドルで2026年6月1日よりグローバル市場向けに発売する。ちなみに、日本では6月2日午前11時に発売となる。
次世代のレイトレーシング・アクセラレーターと強化されたAI演算加速機能を備え、12GBのビデオメモリーを搭載。競合製品比で平均21%高速な1440pパフォーマンスを実現するという。さらに300以上のタイトルで最新のAMD FSR技術をサポートしており、レイトレーシング有効時でも100 FPSを超える快適なゲームプレイを可能にする。
AIワークロード強化とメモリー超低遅延化
プロフェッショナル向けアプリケーションの領域では、AIワークロードやクリエイター作業を支援する機能として、Ray Regenerationを備えた「Radeon AI FSR PRO」技術や「Radeon AI PRO R9700」認証が導入される。
すでに価値ある選択肢として定着している「AMD Radeon AI PRO R9000」シリーズに向けては、近く「26.Q2 PRO Driver」がリリースされる予定であり、これによりAdobe PhotoshopやAdobe Premiere Pro、Autodesk Maya 2024をはじめとするWindowsおよびLinux環境の50以上の主要アプリケーションにおいて、公式な認証サポートが提供される。
システムのパフォーマンスを引き上げる追加技術として、自動メモリオーバークロック機能であるAMD EXPOテクノロジーに「Ultra Low Latency (ULL)」対応モデルが追加され、2026年6月より認定メモリーパートナーから発売される。
このULL対応メモリーを使用することで、従来のEXPOメモリーと比較してゲームの平均フレームレートが約4%向上する。標準的なJEDEC規格のメモリーをRyzen 7 9700Xと組み合わせた場合との比較においては、30以上のゲームにおいて平均フレームレートが13%向上し、最低フレームレートの指標となる1% Lowsにおいても15%もの向上を記録しているとのこと。
今回のCOMPUTEX 2026における発表は、10年にわたる3D V-Cache技術のリーダーシップを祝うとともに、手厚いプラットフォームサポートと強力な製品展開によってAMDの市場における地位をさらに盤石にするものと言える。
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