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最新パーツ性能チェック 第479回

Radeon RX 9070 GREレビュー! VRAM 12GBでRTX 5060 Ti 16GBに圧勝しRTX 5070に迫る

2026年06月02日 09時00分更新

文● KTU (加藤勝明) 編集●北村/ASCII

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新旧12GBの対決

 今回の検証環境は以下の通りだ。RX 9070 GREの比較対象として上と下のRX 9070とRX 9060 XT 16GBを準備。RX 9060 XT 16GBがRX 9070 GREの性能を逆転することも考えられるが、それはどのような場合だろうか?

 さらに旧世代のVRAM 12GB搭載モデルとしてRX 7700 XTとRX 6700 XTも準備。メモリーバス幅192bit、VRAM 12GBという構成と、RDNA 2/3/4の組み合わせで性能がどう変化するかに注目したい。

 そしてライバルは同じVRAM 12GBのRTX 5070、さらにRX 9070 GREの仮想敵であるRTX 5060 Ti 16GBも準備した。

 ドライバーはレビュー用に提供されたAdrenalin 26.5.2のβ版と26.5.2の正式版、GeForceはGameReady 610.47を使用した。Resizable BARやSecure Boot、メモリー整合性やカーネルモードハードウェア強制スタック保護、HDRなどは一通り有効化、ディスプレーのリフレッシュレートは144Hzに設定した。

検証環境
CPU AMD「Ryzen 7 9850X3D」
(8コア/16スレッド、最大5.6GHz)
CPUクーラー EKWB「EK-Nucleus AIO CR360 Lux D-RGB」
(簡易水冷、360mmラジエーター)
マザーボード ASRock「B850 LiveMixer WiFi」
(AMD B850、BIOS 4.20)
メモリー Micron「CP2K32G64C40U5B」
(32GB×2、DDR5-5600)
ビデオカード ASRock「Radeon RX 9070 Steel Legend 16GB OC」
(Radeon RX 9070、16GB GDDR6)
ASRock「Radeon RX 9070 GRE Steel Legend 12GB OC」
(Radeon RX 9070 GRE、12GB GDDR6)
ASRock「Radeon RX 9060 XT Challenger 16GB OC」
(Radeon RX 9060、16GB GDDR6)
ASRock「Radeon RX 7700 XT Challenger 12GB OC」
(Radeon RX 7700 XT、12GB GDDR6)
AMD「Radeon RX 6700 XTリファレンスカード」
(Radeon RX 6700 XT、12GB GDDR6)
NVIDIA「GeForce RTX 5070 Founders Edition」
(GeForce RTX 5070、12GB GDDR7)
NVIDIA「GeForce RTX 4080 Founders Edition」
(GeForce RTX 4080、16GB GDDR6X)
ストレージ Micron「CT2000T700SSD3」
(2TB M.2 SSD、PCIe Gen 5)
Silicon Power「SP04KGBP44US7505」
(4TB M.2 SSD、PCIe Gen 4)
電源ユニット ASRock「TC-1300T」
(1300W、80 PLUS TITANIUM)
OS Microsoft「Windows 11 Pro」(25H2)

RTX 5070の背後に詰め寄るRX 9070 GRE

 定番「3DMark」による描画パフォーマンス比較からスタートしよう。ラスタライズ系テストとレイトレーシング系テストでグラフを分けている。

3DMark:ラスタライズ系テストのスコアー

3DMark:レイトレーシング系テストのスコアー

 RX 9070 GREのスコアーはRX 9070に対しては10〜25%下、RX 9060 XT 16GBに対しては25〜50%上。RX 9070とRX 9060 XT 16GBの間だが、ややRX 9070寄りだ。性能差の大小の傾向は割とハッキリしており、負荷の低いFire Strikeで差が小さく、レイトレーシング系で負荷の特に高いSpeed Wayで大きくなる。RX 7700 XTはテストによってはRX 9060 XT 16GBと同等以上のスコアーを示しているが、RX 9070 GRE相手だと逆転はできないということも分かる。

 一方GeForceとの対決で考えると、RX 9070 GREはRX 5070よりも下のテストが多い。ラスタライズ系テストでは7〜14%下になるが、唯一4Kで負荷の高いSteel NomadではRX 9070 GREがわずかに逆転しているケースも観測できた。ただSpeed WayではRTX 5070に大差で負けている(26%下)など、RDNA 4の弱い部分がスコアーに表れている。

 そして仮想敵RTX 5060 Ti 16GBに対しては、RX 9070 GREは完封勝ちを決めている。内部的に4Kで描画されているFire Strike UltraやSteel Nomadでは差が特に大きい(37%もしくは50%上)。

 レイトレーシング系ではPort RoyalではRTX 5060 Ti 16GBより31%上のスコアーを示したが、より新しい実装であるSpeed Wayでは6%上にとどまる。現在のPCゲームにおけるレイトレーシング実装は、GI(Global Illumination)を利用した間接光が増えてきたことを考えると、RX 9070 GREのPCゲーム環境におけるレイトレーシング性能はRDNA 4世代ならではのウイークポイントといえる。

 ではこのSteel Nomadを実行中にどの程度の電力を消費しているかをHWBusters「Powenetics v2」を利用して計測した。アイドル時とは文字通りアイドル状態を3分維持した際の平均値を、高負荷時とあるのはSteel Nomad実行時のものだが、高負荷時に関しては平均値と99パーセンタイル点(99%ile)を比較した。

 ちなみにシステム全体の消費電力とはATXメインパワー+EPS12V×2、ビデオカードの補助電源ケーブルを流れる電力を直接計測したもの。カード単体の消費電力はビデオカードの補助電源ケーブルの分だけを抽出したものである。

 なおPowenetics v2はPCI Expressスロット経由の電力も計測できるが、Gen 5世代のGPUには向かないことから除外している。よって電力的には数W〜20W程度低く出ている可能性がある。

システム全体の消費電力(PCI Expressスロット経由の電力を除く)

カード単体の消費電力(ただしPCI Expressスロット経由の電力を除く)

 注目したいのはカード単体の消費電力において、70あるいは700番台のGPUの消費電力に大きな差はない、という点だ。RX 9070 GREおよび9070のTBPは220W、RX 7700 XTが245W、RX 6700 XTが230W、RTX 5070のTGPは250W(いずれも公称値)とかなり近い範囲にまとまっているが、実際に観測された電力の平均値は公称値に+20W程度くらいに収まっている。

 99パーセンタイル点はもう少し高くなるが、それでもカード単体で280Wを越えていない。RX 9070 GREは前世代のRX 7700 XTと平均値では大差ないが電力が上振れせず、かつ描画性能が高いのでワットパフォーマンスはRDNA 3世代よりも高いと言える。

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