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環境、ダイバーシティを体現する展示会「Viva Technology 2024」開幕

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 ◆ 現地取材者による VivaTech2024報告会、開催決定!◆
【ASCII STARTUP Meetup #12ー「Viva Technology 2024」報告会】
詳細・お申し込みはこちらから  日時:2024/6/14 (金) 19:00~

 フランスのパリで世界最大のオープンイノベーションの展示会「Viva Technology 2024」が、2024年5月22日に開幕した。24日までがビジネスデー、25日は市民が最新のテクノロジーに触れられる一般公開日のパブリックデーとして開かれる。Viva Tech最大の特徴は大企業がブースを構え、中には共創するスタートアップの企業展示ブースを設置し、さらに自社の新規事業や環境、ダイバーシティの取組を紹介する。出展できるのはLVMHグループなど、各分野でフランスを代表する企業やトップのテクノロジー企業ばかりで、CESを凌ぐ勢いのある最大の最新テクノロジーイベントとも言われている。

 オープニングには、Viva Techの共同創業者のPublicis GroupeのMaurice Levy会長と、LVMHグループのメディア部門を取活するLes Echos - Le Parisien GroupのPierre Louette CEOが登壇。2024年のセッションで紹介される内容はAIが半数を占めるが、持続可能な開発、省エネルギーを初めから考えなければいけないと語った。また女性登壇者も40%となり、ダイバーシティを体現するイベントであることも証明している。さらにパートナーカントリーの日本についても触れ、日本のスタートアップエコシステムが参加することを歓迎した。

 パートナーカントリーの日本からは、経済産業副大臣の岩田和親氏が登壇し、また内閣総理大臣の岸田文雄氏がビデオメッセージを寄せた。

 岸田氏は過去10年で10倍になったスタートアップへの投資額をさらに5年で10倍にすることと、日本のメガバンクがCVCとしての投資件数で世界トップ3を独占したことをアピール。また福祉から新たな文化を生み出すヘラルボニーを紹介し、日本のスタートアップとして今回のViva TechではLVMHグループに高い評価を受け、同社のブースで出展することを紹介した。

 東京都副都知事の宮坂学氏、東京発スタートアップエコシステムの可能性が大きく、投資環境としても魅力的と語る。日本と世界をつなげる場として、有楽町に誕生したTokyo Innovation Base(TiB)や、SusHi Tech Tokyo 2024を紹介した。

 オープニングに続けて、「Meet with the Japanese Startup Ecosystem」では、スタートアップエコシステム協会の代表理事である藤本あゆみ氏、日本のスタートアップ代表として、ヘラルボニー最高執行責任者 / COOの忍岡真理恵氏、TBM取締役の坂本孝治氏が登壇。藤本氏がモデレーターとして、環境負荷の少ない石灰石を主原料とした新素材「LIMEX」開発するTBMと、障がい者の社会進出を手掛けるヘラルボニーの2社の事業、取り組みとまた2社がグローバルで活躍する企業であると紹介。環境、ダイバーシティとViva Techが掲げる理念を体現したセッションとなった。

 初のパートナーカントリーとなった日本は、メインステージ近くの一等地に「JAPAN PAVILION」ブースを設置。日本から6社の大企業と共創、投資先である国内外のスタートアップと、J-Startupからと合わせて60社の企業がブース展示している。

 日本の大企業出展はTOPPANデジタル、東レ、三菱UFJ銀行、富士通、日立製作所、三菱重⼯業の6社。

 JAPAN PAVILION内のステージでは、出展企業のピッチに加え、初日は東京スタートアップエコシステムの支援プレーヤ―たちによるリバースピッチも展開された。

 例年、初日にブース訪問やセッションに登壇する、フランスのマクロン大統領はフランス領ニューカレドニアの政治情勢の影響から、今年の訪問はない見込みとのこと。22日午後には経済大臣のブルーノ・ル・メール氏がJAPAN PAVILIONのブースを訪問していた。

 2023年はパリ五輪を翌年に控え、スポーツテックを集めたHall 2は、プジョー、テスラ、屋外にアウディとモビリティ色が強めだった。ここにトヨタが初出展。Woven City単独としては大規模展示会のブースは初とのこと。都市の3Dモデルを先に作成し実証実験を行ない、それを実際の都市づくりに再現するという逆アプローチの3D都市モデルの紹介や、Woven Cityに参画したいスタートアップのパートナーを求めていた。

 主催者からの招待出展でオリィ研究所が、food & retail parkに分身ロボット「OriHime」を展示。実際に日本から難病や障がいで外出が難しい方が働く分身ロボットカフェの方が、リモートでブース対応していました。主催側がSNSで見かけて招待したとかで、さすがダイバーシティを掲げる展示会と言えるケースだ。

 Viva Techの顔と言えるラグジュアリーブランドを多数抱えるLVMHグループのブースの初日は、満員電車状態で相変わらずの注目度だ。どことなく和を感じさせるブースデザインは日本を意識したものだろうか? また例年に比べて、今年のViva Techで2024は全体的にデジタルアートの展示が多く感じた。サービスのUIUXにデザイン、アートを取り入れるなどフランスらしい動きとも思える。

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◆現地取材した ASCII STARTUP ガチ鈴木による Viva Tech 2024 報告会、開催決定!◆
【ASCII STARTUP Meetup #12ー「Viva Technology 2024」報告会】

詳細・お申し込みはこちらから  日時:2024/6/14 (金) 19:00~
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