プロジェクトマネージャーの篠崎秀行氏とディレクターの櫻井啓介氏のインタビューも必見!
人生初の「不思議のダンジョン」体験!『風来のシレン6』は初心者にも優しいダンジョンRPGだった
『風来のシレン6』の開発のきっかけは?
ゲームの裏側が垣間見えるインタビューをお届け
今回の体験会では、本作のプロジェクトマネージャーである篠崎秀行氏とディレクターである櫻井啓介氏(両氏ともに文中、敬称略)に、ゲームについてお話を聞けた。
裏話など貴重なお話しを聞けたので、ぜひともチェックして欲しい。
――本作を発売することになったきっかけを教えてください。
篠崎:『風来のシレン5』を出したあと、ずっと新作を作りたいと思っていました。それが実行できたのは、『風来のシレン5Plus』が各プラットフォームで想定以上のセールスを行なえたからです。
8年前にPS Vitaで出した『不思議のダンジョン 風来のシレン5Plus フォーチュンタワーと運命のダイス』に手ごたえを感じ、その後に展開したSwitch版でも、想定したより多くの反響や好評をいただきました。
これだけ愛を持ってついてきてくださるお客様がいらっしゃったことが、大きなポイントでした。本当にユーザーの皆様のおかげです。ありがとうございます!
――近年、ローグライクやローグライトなゲームは多く発売されていますが、そのなかで王道なローグライクの「風来のシレン」を発売するにあたり意識したことは?
櫻井:世の中にはローグライクやローグライトがたくさんあるのですが、「風来のシレン」シリーズはすでに完成しているフォーマットがあるので、制作時にはそれを踏襲することをかなり意識しました。ローグライクの源流的なものにかなり近いので、ユーザーに受け入れていただけるだろうと考えました。
篠崎:もともと『ローグ』というゲームがあって、それをグラフィカルにして「不思議のダンジョン」が生まれたという流れがおよそ30年前にありました。そういった歴史を積み重ねていくなか、では現在、ローグライクやローグライトを遊ばれている人たちにどうしたら受け入れていただけるだろうかといったところは確かに考えましたね。
ただ、私たちとしては「シレンとは何か」「シレンという遊びでどういうところが楽しいのか」といったところをしっかりと突き詰めた作品をユーザーの皆さんにお届けすることが私たちのやるべきことだと考え、本作の「原点回帰」という考えに至りました。
その結果として、近年ローグライクやローグライトといった幅として広がってきているランダム生成のゲームを楽しんでいる方々に、「風来のシレン」という古くからあるローグライクの作品、というものを見て興味を持っていただき、できるなら楽しく遊んでいただけたらうれしいです。
――今回初めて「風来のシレン」を知る人たちがいると思いますが、そういった人たちへのアピールをするための施策はどういったものを考えていますか?
篠崎:まず今回の作品の根底に置かなければいけないのは、「シレン」が好きな皆さんが“待ったかいがあった”と思って楽しんでいただけるものである、ということを大事にしました。
そのうえで今回も配信をサポートする機能に力を入れさせていただいておりますので、初めて「シレン」が動いているところ観て、楽しそうだな、遊んでみたいな………と思っていただければ、うれしいです。
そして、そういったところがプレイするひとつのきっかけになるのではないかと思っております。
それ以外にも、チュートリアルを丁寧に出すようにしておりますので、「シレン」のファンの方であれば飛ばしていただいていいのですが、そうでない方が完全に置いてけぼりにならないようにしています。
――過去作に比べて本作はどれくらいのボリュームがあるのでしょうか?
櫻井:ダンジョン数は、移植を除くナンバリングタイトルと比べると増えています。
篠崎:今回は、クリア後のダンジョンでいうと、15から18くらいで最終調整中です。さまざまなダンジョンを用意させていただいております。
――仲間システムはありますか?
櫻井:仲間をプレイアブルで操作できるといったことは今回ありません。ただ、シナリオを進めていけば、話しかけて同行人として一緒に付いて来てくれることはあります。
篠崎:Nintendo Directの動画でもアスカを出させていただきましたが、シナリオを進めると彼女も同じ形で仲間になります。
――コアゲーマー向けに押したいポイントや、初めてこういったゲームをする人にオススメしたいポイントは?
篠崎:コア向けの方の施策としては、プレイアビリティの拡充ですね。ライブ探索機能で壺の中がちゃんと見れたり、方向を変更する時に線が伸びて、大部屋の時もちゃんと敵が同軸にいるのがわかったり、そういった細かいところにもいろいろ手をいれております。非常に快適にプレイできると思います。
今回「手帳」という機能がゲームの中にありまして、道具や敵などの情報を、ゲームの中で簡単に確認できます。こういったところは初心者の方もファンの方もお使いいただきながら、快適に遊んでいただけると思います。
また、本作ではスーパーファミコン版の『風来のシレン』のような、毎回、手ぶらな感じでダンジョンに挑むという気軽さを意識して制作しております。初心者の方は、次はこの町に行ってみようなど、気軽な気持ちで進んでいただければと思います。お話もサブシナリオ的なものもどんどん進んでいきますので、目標を決めて遊んでいただければうれしいです。
――過去作にあった夜ダンジョンはあるのでしょうか?
篠崎:今作に関しては、夜システムの実装は見送らせていただいております。今回は原点回帰をという部分をしっかり考えておりまして、このシレンの本質の面白さ、といった部分を見直していった中で、要素の取捨選択を行なっております。
――「デッ怪」という要素が採用されましたが、この敵がどういう風にゲームプレイにからんでくるのか教えていただけますか? 倒すメリットなどもあれば教えてください。
櫻井:実は、倒すメリットはありません。ではどういう風に関わるかというと、ほとんど倒せないモンスターがいるということで、そこは避けて歩こうといったようにユーザーを誘導するような仕掛けとして導入しています。一ギミックとしてあると考えていただければ。
篠崎:デッ怪は前方と左右にバリアがあり、普通の攻撃は後方からしか効かないのですが、弱点となるような道具で攻撃すると比較的簡単に倒せたりします。「シレン」はすべてハプニングが楽しいゲームだなと思っておりますので、戦うだけでなく、逃げるというところも楽しんでいただければと思います。
――今回、一からNintendo Switchで作る「シレン」になりますが、ビジュアル面でのこだわりを教えてください。
櫻井:今回、フィールドもキャラクターも3Dで表現しているのですが、前作までのドットライクな操作感であったり、グリッド感だったりを壊さないことを大前提に考えて制作しました。ほぼ真上の見下ろしに近い画面ですが、ちょっと顔が見えるような、絶妙な角度になるようにこだわりました。あと、3Dなのにマップのマス目数はドット絵だった『5Plus』とほぼ一緒という、今までやれていなかった部分もこだわったところの1つです。
また、物語に沿って背景がいろいろ変わるとモチベーションが上がると思いますので、そこはかなり意識して、達成感を得られるようにちょっと贅沢に作っております。
篠崎:ダンジョンがずっと続くと、やはり絵として地味だと感じてしまうと思うんです。ですので、ストーリー部分で訪れるどぐろ島ではさまざまな背景、町並みを楽しんでいただき、ここまで来たといった達成感を感じながら進んでいただければと思います。
――体験版の配信などのご予定はありますか?
篠崎:体験版は、今のところ予定はありません。また、開発の状況としましては98%ほどまで制作は進んでおりまして、あとは最終的なゲームバランスの調整やバグ修正といったところを残すのみとなっております。予定通り、1月25日には発売できると思いますのでご期待ください。
ということで、今回の記事はここまで。本作の発売まで残りあと2ヵ月となるので、楽しみにしよう!
【ゲーム情報】
タイトル:不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録
ジャンル:ダンジョンRPG
販売:スパイク・チュンソフト
プラットフォーム:Nintendo Switch
発売日:2024年1月25日
価格:6985円(パッケージ版/ダウンロード版)
CERO:B(12才以上対象)
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