グラファー、生成AI活用プラットフォーム「Graffer AI Studio」正式提供開始
行政サービスのデジタル変革を手掛ける株式会社グラファーは2023年4月26日、大規模言語モデルなど生成AIを企業内で活用するための統合サービスプラットフォーム「Graffer AI Studio」の正式提供を開始した。
「Graffer AI Studio」は、セキュリティ、コンプライアンス、データガバナンスが担保された生成AIの企業内向け利用環境とシステム統合ツールキットを提供する。生成AIを多様な業務に適用するために必要なプロンプトエンジアリングのノウハウ、プロンプトのテンプレート、各種業務機能を継続的に拡充し、業務のAI変革を促進する取り組みをサポートする。
グラファーが170を超える自治体、官公庁、企業とのDX支援プロジェクトで培った業務変革のノウハウにAI技術を組み入れることで、企業経営における業務の変革を加速させ、社会を豊かにすることを図るとしている。
「Graffer AI Studio」は「大規模言語モデルの企業内利用」として、GPTなどを活用したチャットを企業内のユーザーが利用できる。利用時のデータは大規模言語モデルプロバイダーのモデル学習に使われることはない。
アカウントは社員1名ごとに発行するシングルサインオンによる認証が可能で、認証方式はSAML(Google Workspace、Azure Active Directory、Oktaなど)に対応している。ユーザーごとに利用権限の設定が可能だ。
また、ユーザーが利用したプロンプトを含む利用ログを取得、保持、モニタリングできる。さまざまな業務に応用できるプロンプトのテンプレートが利用可能。使われたプロンプトなどのナレッジをメンバー間で共有できる「プロンプト共有機能」もある。
グラファーは、セキュリティやコンプライアンスへの高い投資をし、ISMS認証やプライバシーマークを取得している。「Graffer AI Studio」では言語モデルの特徴や日々変わるAPIの利用規約を理解した上で、想定リスクの仮説を立て、企業の使い方に応じたフィードバックやモデルの切り替えなどが可能だとしている。