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サントリー水中プリンター、旭化成のカーボンニュートラル展示 CESでみたイノベーション

CESはどこに向かうのか? FutuRocket美谷広海氏の「CES 2023」レポート後編――新たなテクノロジーやイノベーションに出会える場「CES」はより業界横断かつ長期的視点のイベントへ

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 2023年1月5日から8日まで、アメリカのネバダ州ラスベガスで開催された世界最大級のテクノロジー見本市「CES 2023」では、コロナ禍以前のように、盛り上がりを感じる場面も多く見受けられた。(前編はこちら

LG:CES恒例の派手な曲面ディスプレー展示が復活

曲面ディスプレーを組み合わせた巨大な展示が目を引くLGのブース

 2022年のLGのブースは、QRコードだけがフロアーに掲示された非常に簡素なものでコロナ禍の緊急事態であることが伝わってくるものであった。今年はここ数年で名物であった、曲面の派手で大型な曲面ディスプレーの展示を復活させていた。

CES 2022のLGブース。QRコードが天板に印刷されたスツールだけがブースに並んでいた

オフラインならではの派手な展示やバラ撒きも戻ってきた?

WORXのブース。ディスプレーの裏側の壁面も自動走行芝刈り機によって埋め尽くされていた。最上位モデルは約3000ドル

 大手電気メーカーだけでなく、アメリカの自動走行の芝刈り機メーカーWORXによる壁面一面を何十台もの製品で埋め尽くした非常に施工費がかかっていると思われる大掛かりな展示や、メールマガジンへの登録を条件に来場者にスケートボードを何百枚と無料で配布する羽振りのいい出展社も見られた。

無償配布されていたスケートボード。小型だが、ローラー回るとLEDで光るかなりしっかりとしたものであった

 スケートボードを配布していたのは、カルフォルニアとオーストラリアを拠点とするスマートフォンや、スマートウォッチ向けのタフなプロテクトケースメーカー。日中、20分~30分ほど待ちの行列で何時間も行なわれていたので、おそらく1日あたり数百枚、少なくとも500枚以上配布されたのではないか。

 これは広告費予算がコロナ禍でオンラインへのさらなるシフトを余儀なくされてきた一方で、オフラインで話題性を生むことができる場、大掛かりな予算をかける価値のある場が逆に求められていたということがあるのかもしれない。

 CES全体の印象をお伝えしたところで、ここからは今年のCESで見かけた興味深い製品、企業の紹介を行っていきたい。

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