『AI: ソムニウムファイル』の続編がついに登場!

シリアスなのになぜか笑えるんです。『AI: ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブ』プレイレビュー

2022年07月16日 13時00分更新

文● イチえもん 編集●ASCII

パワーアップした「捜査パート」&「ソムニウムパート」

 プレイヤーは、6年前の事件を捜査する龍木と、6年後の事件を捜査するみずきを操作する。現実世界で重要参考人の聞き込みと現場検証を行なう「捜査パート」、重要参考人の夢に侵入して隠された秘密を見つける「ソムニウムパート」を交互に進めるイメージだ。AI: ソムニウムファイルシリーズを象徴するゲームシステムといえる。

現実世界では聞き込みと現場検証を行なう「捜査パート」

重要参考人の夢に侵入し、隠された秘密を見つける「ソムニウムパート」

 ここで特筆すべきは、捜査パート&ソムニウムパートがパワーアップを遂げていることだ。捜査パートでは、新たに仮想空間での現場検証が追加された。

 龍木もしくはみずきを操作し、仮想空間で再現された現場を細かく検証するというものだ。検証中はサーモグラフィーやX線を使うこともできる。死体や気になる箇所をチェックし、必要な情報を入手したら謎解きタイムになる。ここで入手した情報をもとに犯行を再現し、再現率100%にしたらクリアだ。謎を解く要素が前作以上に増していると感じた。

仮想空間で現場検証を行なう要素が追加。サーモグラフィーやX線を駆使し、通常の現場検証ではわかりづらかった証拠を見つけていく

必要な情報を見つけたら真相再現モードへ。犯行の過程を順序に従って組み立てていく

 ソムニウムパートはアイボゥもしくはタマを操作するわけだが、現実世界と違い、ソムニウム世界を歩くと同時に時間も進行する。制限時間6分以内に、指定された「メンタルロック」をすべて解除しなければならないのだ。

 気になる箇所を調べ、正解の選択肢を選ぶとメンタルロックの解除につながる。だが、選ぶたびに時間が進むため、ある程度洞察力と想像力が求められる。余談だが、アイボゥとタマのギャグを堪能したいがために、あえて違う選択をするという楽しみ方もある。

重要参考人の夢に入って真実を見つけていく。「Psync(シンク)装置」を使い、重要参考人の夢に侵入する

複数の選択肢から正しいものを選ぶ。1つ選ぶと時間が経過するので、慎重に選ばなければならない。中にはギャグ色強めの選択肢も

必要な条件をクリアするとメンタルロックを解除できる

複数のメンタルロックを解除すればソムニウムパートはクリア。場合によってはシナリオのルートが分岐することも

 謎解きのヒントや時間が消費するトラップなどの新要素が追加され、ソムニウムパートも進化している。捜査パートと比べると緊張感はあるものの、正解さえわかってしまえばスムーズにクリアできる。メンタルロックするまでの過程は短いうえに、カットシーンは早送りができるので、リトライしてもフラストレーションが溜まることはないだろう。

本作で新たに追加された謎解きのヒント「鍵則」。さまざまな選択肢を選ぶと、穴抜きされた部分にテキストが挿入され、メンタルロックするためのヒントが生まれる

 本作における捜査パートとソムニウムパートは謎解き要素が強化され、前作と違うプレイフィールを得られる。それでも前作の醍醐味は健在で、シリーズファンのみならず、シリーズ未経験者も気軽に楽しめるはずだ。

この記事をシェアしよう

ASCII.jpの最新情報を購読しよう

この連載の記事