若干過小評価されて伝わっている感がある:
アップルiPhone 11注目点は通常版にすべて入っている
2019年09月13日 16時00分更新
●スタンダードなiPhone 11と「Pro仕様」の違い
iPhone 11は2019年の根幹を担う製品、iPhone 11 Proはその派生製品で「Pro仕様」に仕上げた製品というのが、アップルのブランディングの結果でした。
ではアップルがいうPro仕様とは何になるのでしょうか。
・デザイン:ステンレススチールのフレームを採用し、背面のガラスはすりガラスのようなマット仕上げとした。
・ディスプレー:有機ELを採用し、コントラスト200万:1としたSuper Retina XDR
・カメラ:望遠レンズを備えた3つセンサーのカメラシステムを実現
・バッテリー:1回の充電ごとに、5.8インチモデルで4時間、6.5インチモデルで5時間向上。付属する充電器は5Wから、18W USB-Cチャージャーに変更。
ステージにiPhone 11 Proの新色、ミッドナイトグリーンを意識した服を着て登場したアップルのシニアバイスプレジデント、フィル・シラー氏は、この他にも、「プロ・パフォーマンス」として機械学習処理毎秒1兆回を実現するA13 Bionicを紹介していました。内部のメモリなどに差をつけるかもしれませんが、iPhone 11にも同じA13 Bionicが搭載されるため、そこは差別化とは言えません。
またカメラについては、望遠が必要かどうかの違いで、必要なければiPhone 11を選んでも十分新しいiPhoneのカメラを楽しむことができるでしょう。
確かに、パワーで押しきる部分がプレゼンテーションには必要です。その意味で「Pro」という接頭語を使って、今までにない価値をアピールした点は納得でした。しかしその代償として、iPhone 11が若干過小評価されて伝わっている側面も見受けられます。
限られたプレゼンテーションの時間と、聴衆やメディアの受け取り方がコントロールできない難しさもありますが、iPhone 11は多くの人にとって、新しい体験を与えるデバイスになるのではないか、と思いました。
個人的には、iPhone 11シリーズで注目すべきポイントは3つあります。
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