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「NTTデータ 豊洲の港から」イベントレポート 第14回

オープンイノベーションの海を作りたい!豊洲の港から世界のプラットフォームに

2019年08月30日 11時00分更新

文● MOVIEW 清水

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目指すのは、世界のイノベーションを創発するエコシステム

——そもそもオープンイノベーションをビジネスにしようとしたきっかけはなんでしょう?

残間:やはり社内のアイデアだけだと既存ビジネスの改善が中心となる連続的なものだったり、いまのお客様に引っ張られるアイデアしか生まれなかったりします。しかし、将来はもしかしたら非連続にシフトするビジネスであったり、飛び地と言われるようなところだったり、新しいお客様が生まれる世界もあるわけです。そうした可能性に手を伸ばしていかないと、これからの新しい大きな市場を創って行くようなイノベーションは生まれないと思ったところですね。

——それでチャレンジテーマを出して、これまで知らなかったベンチャーとの連携で新しいことを、というのがコンテストになるわけですね。

残間:新しいビジネスを作るのは2つのやり方があると思っています。ひとつは“ミッシングピースを捜す旅”なのですが、これがまさにコンテストのやり方になります。コンテストでは、事業部から現在仕掛けているビジネスにおいて足りない技術やビジネスモデルをチャレンジテーマとして、できるだけ具体的にオープンにWebに掲載しています。これによってベンチャー側もこの課題に対してこういうビジネスを仕掛けることができると提案をだせるので、マッチング率が格段に上がります。もうひとつは、“新しい課題やビジネスを探す旅”なのですが、世界各地でベンチャー企業が新しい課題やビジネスモデル・技術などに取り組んでいることを見つけてきて、それを当社のビジネスにどのように活かせるのかを社内で議論を仕掛けて、そこから新しいものができないかを検討するというものです。

内木:残間さんが課題提起型と仰った通り、オープンイノベーションもプル型、プッシュ型、共創型などの類型があります。IBMなどは、⾃社の技術ロードマップを引いて、どこをスタートアップとやるかなど外部のアイデアを求めてプッシュ型で最先端のビジネスを考えていますね。大企業は類型に応じた戦略を立てる必要があると思います。

——コンテストを通じてそうした新しいビジネスを作りたいと。

残間:もちろん将来の柱となるようなイノベーティブなビジネスを創発するというのが第一の目的です。実はもうひとつの目的としては、我々のことやオープンイノベーションに積極的であるということを知っていただくということがあります。世界的に⾒たら、当社はまだまだ知られていませんし、ましてや新たなイノベーションを創発していく企業として認識していただくため、あえてコンテストという形をとってメディアなどにニュースにしてもらって多くの人に知ってもらうことが重要と考えています。

——コンテストに参加すると、どのようなメリットがありますか?

残間:コンテストに応募してくれた企業が、昨年は460社ありました。これまでの企業も含めて、すべてデータベース化しています。プレゼン資料、動画などすべて残していて、それを世界中のグループ社員、12万人が見られるように共有化されています。実際、コンテストに優勝していなくてもビジネス化された事例も多数でています。

——NTTデータのチャネルとつながるのは大きいですね。

残間:現在、世界中に210ヵ所の拠点があります。これを有効に活用してほしいですね。特に日本のベンチャーは、マーケットは日本だけではなく世界に飛び出してもらいたいと思っています。そのときに、我々のチャネルを使うことで世界中にアクセスできるようになります。また、NTTデータは日本市場においては金融・公共などのプラットフォームを大企業のお客様と一緒に創ってきておりますので、例えば金融であれば約900の金融機関とつながれるレバレッジのチャンスも提供できます。これによってひとつのベンチャー企業だけではつながれない数、それからブランディングとつながれるので、それはメリットになると思います。

内木:Plug and Playも近い価値提供をしています。我々のプラットフォームはグローバルで企業パートナーが300社以上あります。スタートアップがこの国のマーケットを狙いたい、というときに我々がサポートして現地の企業、投資家につないで展開を⽀援します。

——NTTデータからの投資ということもあるのでしょうか?

残間:もちろんあります。ただ、NTTデータはコーポレートベンチャーキャピタルは持っていませんので、グループ内のドコモベンチャーズやNTTファイナンスのキャピタル機能があるので、そこにお願いすることがあります。また、具体的にビジネス連携が進んできたら、連携するベンチャー企業と共にビジネス展開をする必要がでてくるため、直接投資させていただきながら⼀緒にソリューション化するということがあります。

内木:Plug and Playとしては、アクセラレーションプログラムに採択した際に投資受け入れを条件としているわけではありません。一方でアクセラレーションプログラムを通じて、⽬⽴った有望なスタートアップに投資することはあります。

残間:スタートアップファーストで、スタートアップにもっとも寄り添っているのがPlug and Playで、我々はスタートアップがスケールするところをお⼿伝いさせていただいています。その道筋にPlug and Playに入っていただいて我々がスケールすることの支援をする。非常にいいタッグができていると思います。

——最後に、今後目指すことなどお聞かせいただけますでしょうか。

内木:Plug and Playはスタートアップのエコシステムを作る、イノベーションを創出していくということがミッションです。それには産官学の連携が⼤事だと思っています。産業は企業パートナーに、世界のイノベーションのベストプラクティスを共有してそれを活かしていただく。官は規制ですね。新しいビジネスを作るとき、例えば海外スタートアップが⼊るときに規制が制約条件になることが多いので、⾏政と連携して特区を作るといったことをしたいです。例えば、今年の7月に拠点を新設した京都においては、京都市と協定を結んで、スタートアップを根付かせるために特区を作りましょうという協議をしています。学については、大学初の技術をいかにビジネスに結びつけるかが⽇本のスタートアップのクオリティを上げることに必要不可欠だと考えています。各地の大学に眠っている世界⽔準の技術に基づいた日本発のスタートアップを増やす必要があると思っています。

残間:我々は日本を始めとしたスタートアップがスケールできるお手伝いができ、そしてそれが当社のお客様の大企業と我々とで世界を舞台にした新しいビッグビジネス創発につながる、そんな活動を目指しています。大企業はスピードが遅いとよく言われますが、それを改善するために、できるだけ大企業のVIPが揃う場作りをしたい。イタリアでは我々のお客様の大企業の経営者層が会場を埋め尽くしていて、オーディエンスとして自らが質問し、アプリを使って直接審査に参加しています。経営者層ですから「これをやりたい!」となったらすぐに動く。今回のコンテストのグランドフィナーレでもそういうやり方を目指しています。
 それからサポートいただける大企業をさらに増やしていきたい。現在、サポーターという形で賛同していただいている大企業のロゴを当社のサイトやイベントで無償で紹介させていただいています。いまは日本企業がメインですが、今後は、グローバルに展開している大企業も⼀緒に活動する形にして、世界中の大企業の課題やニーズに基づいたビジネスが創発できるオープンイノベーションの海のようなプラットフォームにしていきたい。さらにそこに参加している大企業やベンチャー企業のコミュニティの中で、議論が活発化し新しい気付きやソリューションがグローバルにさらに創発されていく。そんな活動になればと思っています。
 さらに、大企業向けには、イノベーションを仕掛けているがうまくいかない、なかなか事業化できない、成果に結びつかない、組織としてうまく回せない、人材が育たないという話をよく聞くので、我々が培ってきたノウハウを提供させていただく。そういうことができればもっとオープンイノベーションとして、ベンチャーも大企業もグローバルに⼀緒に育つようなエコシステム、環境作りができると思っています。 “さあ、ともに世界を変えていこう!”を合言葉に、今後もオープンイノベーション活動を活性化させ、世界のイノベーションが生まれるエコシステム作りを、ベンチャー企業や大企業の皆様と⼀緒にやらせていただければと思っています。

——ありがとうございました

(提供:NTTデータ)

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