変速機選択の苦悩
新車を買った情報2019。私は四本淑三であります。本日も話題にいたしますのはロードスターRFでありまして、今回はロードスターのグレードとオプションについて。選択と実際使ってどうかという、自腹購入者の特権的レポートを数回に分けてお伝えしようと思います。
消費税アップの前にクルマを買おう。どうせ買うならロードスターがいい。そう決意しつつあるあなたのために、この仕様の方が良かった、あれにしておけば良かったと後悔することのないよう、決して背中を押すこともなく、ただ混乱だけを誘っていこうというのが、本稿の趣旨であります。
買い物は悩んでいるうちが一番楽しい!
まずグレード選択の前に、大きな決断をしなければなりません。いつにも増して大雑把な話を、いつものような文章でご覧ください。
マニュアル VS. オートマチック
自動か手動か。最初に悩むべきは変速機でありますが、ソフトトップの売り上げの大半は手動変速ということで、ここはみなさん、当然のように選ばれているのでしょう。ところがRF購入者の判断はきっぱり別れて、手動と自動の割合が半々。みなさん悩まれているのだと思います。少なくとも私は、そうでありました。
21世紀に生きる我々は、高性能な自動変速機やハイブリッドに甘やかされ、シフトやクラッチの踏み方も忘れてしまいました。個人的な記憶をさかのぼってみても、渋滞で左足がガクガクして踏めなくなり後続車からクラクションを鳴らされたとか、坂道発進でズルズル下がって警察も避けて通るような勢力の黒光りするクルマに睨まれたとか、恐怖体験によるトラウマばかり。
そこを乗り越えたとしても、嫁もクルマを使う、旦那がオートマ限定だなんてことであれば、万事休すであります。
そこで評論家のみなさんは「オートマチックでも十分に楽しめる」と甘い言葉で慰めてくれます。あるいは積極的に「いまどきはオートマチックの方が速い」。さらに踏み込んで「マニュアルにはなんのメリットもない」「ヒール・アンド・トゥーなんかやっているのは日本人だけだ」「ただの変態」など。
事実として最近のスーパーカーのほとんどが自動変速機であります。500馬力を超えるような出力は、もはや人の手に負えません。つまり速く走ることを目的化すると、人間はただ座ってスイッチを押すだけ。
それはつまらないというのが手動変速機愛好家の主張であり、そうした主張に寄り添う救世主がロードスターということになるのでしょう。

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