さとうなおきの「週刊アジュール」 第81回
Azure Data Lake Storage Gen2、Azure Data ExplorerがGA
地理冗長化したAzure Storageのセルフフェールオーバーが可能に
2019年02月18日 08時00分更新
こんにちは、さとうなおきです。「週刊アジュール」では、2019年2月3日~9日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。
Azure Storage:アカウントフェールオーバー
ストレージサービス「Azure Storage」のレプリケーションでは、Azureリージョン間の地理レプリケーションを提供する地理冗長ストレージ(GRS)、読み取りアクセス地理冗長ストレージ(RA-GRS)を選択可能です。
これまでは、プライマリリージョンで災害が発生した際に、GRS、RA-GRSのストレージアカウントをセカンダリリージョンにフェールオーバーする決断を行うのは、AzureユーザーではなくMicrosoftでした。ちなみに、ストレージアカウントのフェールオーバーは、これまで一度も行われていません。
今回、AzureユーザーがGRS、RA-GRSのストレージアカウントのフェールオーバーを行う機能(最新情報は英語ページを参照)が、パブリックプレビューになりました。これによって、ディザスターリカバリー(DR)の設計が容易になります。
Azure Virtual Machines:「スケジュールされたイベント」でのハードウェア性能低下の通知
IaaSの仮想マシン(VM)機能を提供するAzure Virtual Machinesの「スケジュールされたイベント」(Scheduled Events)機能で、ハードウェア性能低下の通知がサポートされました。これによって、VMの正常なマシンへの再デプロイのタイミングを、Azureユーザーが制御できるようになります。
Azure Reserved VM Instances:クラシックVM/Azure Cloud Services、開発/テストサブスクリプション
Azure Reserved VM Instances(RI、予約インスタンス)は、Azureリージョン、VMシリーズ、期間(1年か3年)を指定して、一定のVMのキャパシティを予約することで、VMのコストを削減できる購入方法です。
今回、ARM(Azure Resource Manager)のVMに加えて、クラシック(ASM、Azure Service Management)のVM、Azure Cloud Servicesのインスタンスに対して、RIを適用可能になりました。
また、エンタープライズ開発/テスト、従量課金制開発/テストのAzureサブスクリプションでも、RIを適用可能になりました。
Azure Cost Management:EAでGA、従量課金制でプレビュー
Azure Cost Managementは、マルチクラウド環境での使用料金の管理、監視、最適化のためのサービスです。
2018年9月のIgnite 2018カンファレンスで、Azure Portal内で動作するAzure Cost Managementが、EA(エンタープライズ契約)のAzureサブスクリプションでパブリックプレビューになっていました。
今回、EAのAzureサブスクリプションで、Azure Cost ManagementがGA(一般提供)になりました。
また、従量課金制のAzureサブスクリプションで、Azure Cost Managementがプレビューになりました。
- 更新情報「Azure Cost ManagementがEAのお客様に一般提供されるようになりました」
- 更新情報「従量課金制向けのAzure Cost Managementプレビュー」
- ブログポスト「Azure Cost Managementがエンタープライズ契約などに広く利用可能になりました!」
Azure Portal:2月のアップデート
Azure Portalは、WebベースのAzureの管理コンソールです。
1月のアップデートに続いて、Azure Portalの2月のアップデートがまとめられています。今回のアップデートでは、クラシックVMのARMへの移行などがサポートされました。
Azure PowerShell:引数コンプリーター
Azure PowerShellは、Azureリソースの管理のためのPowerShellコマンドレットです。
Azure PowerShellで、引数コンプリーターがサポートされました。これによって、コマンドの入力が簡単になります。
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